2003年 昌泰號

10905.11

名称 2003年 昌泰號
産地 中国・雲南省易武山(香港・台湾乾倉)
種類 黒茶・後発酵茶
等級
茶水の色 茶水の色:オレンジ色
このお茶に適した茶器 茶壷・蓋碗・ティーポット・マルチティーサーバー
標準的な湯温 100℃

私人茶庄の1つ、昌泰號の2003年の普洱生茶です。

昔から雲南省で作られる普洱茶は重要な海外輸出製品でした。かつてはこうした昌泰號をはじめとした私人茶庄が輸出向けの品質の良い製品を製造していましたが、1950年に中国では毛沢東主導による主要産業の国営化が行われ、この私人茶庄も国営企業に吸収され、次々と消滅していきました。

昌泰號は1998年に設立者の息子によって復活しました。
易武山をメインに旧六大茶山の野生茶樹から摘み取った茶葉を、伝統的な石型圧延技術を使った製茶を行い、非常に評価の高い茶廠となりました。現在は昌泰茶業と名前を変え、5~6年前位からは機械化を行ったためか、昔ながらの石型の圧延技術は採用していないようです。また、今も野生茶樹から摘み取った茶葉だけを使用しているかどうかは確認できません。中規模メーカーとなっている現在は野生茶樹だけを使用しているとは考えにくく、石型の廃止が行われた頃に製茶方法の方向転換を行ったとも考えられます。

この昌泰號は昌泰茶「行」の頃の石型圧延技術を使って作られたものです。易武山の原生林に生えている野生茶樹のみを使って作られています。香港の茶商のオーダーで作られたもので、配方もそれによるものです。製造後はすぐに香港に持ち込まれ5年ほど乾倉熟成されています。その後、台湾の常温乾倉(加工用ではない常温の倉庫)に移されています。

老餅茶の良い所は適切に熟成されていれば当然ながら本来の普洱茶の味と香りが楽しめますが、その保管場所によってもそれらが変化することです。
大きく分けると、乾燥した倉庫を指す乾倉、熟成を早めるために湿度を上げた倉庫を指す湿倉の保管に分かれます。
保管というのは普洱茶には非常に大事なもので、乾倉、湿倉といっても単純に倉庫に保管しているだけということではありません。これらの殆どは普洱茶の後醗酵によってお茶の質を加工する加工用の倉庫で、それらのある地域は大陸では広州、深圳、他には香港、台湾、マレーシアと限られます。主流は香港と広州です。最近は香港の近くで深圳にも倉庫が作られてきましたが、面白いことに味わいが異なるため、深圳で最後まで保管することは少なく、ある程度熟成させたら香港へ移動することが多いそうです。
香港返還後にはまだ少ないものの台湾にも倉庫が作られました。台湾では加工用ではなく、主に純粋な保管用としての倉庫が主流ですが、香港の中国返還を機に多くの普洱茶が台湾へ持ち込まれ、その流れで作られているようです。

近年作られている普洱茶で現在流通しているものは未入倉と呼ばれる、加工用の倉で保管されていないものが殆どです。普洱茶ブームにより多くの人が普洱茶を求めるようになった結果、普洱茶自体の品薄と、今まで緑茶などしか飲まなかった人が倉熟成された普洱茶本来の深みのある味わいをいきなり好むようになるわけでもなく、北京の方の人たちが好むのは倉熟成していない未入倉の普洱茶です。これは普洱茶に限らず青茶(烏龍茶)などにも同じことが起きていて、武夷岩茶や鳳凰単欉、鉄観音などもどんどん醗酵も火入れも浅く、緑茶のような加工が主流となってきています。

乾倉は乾燥している倉ですが、加工用のため湿度は結構高い状態です。外気を適度に取り入れて、最低でも50%、夏場は70%近くにも上がります。湿度の高い地域で保管されていますので、特に湿度をコントロールしなくてもこの程度の湿度になるそうです。乾倉の中にはもう1つのタイプ、除湿を行った本当に乾燥している倉もあります。

湿倉は密封されたような状態で、茶葉などに直接水をかけたりなどして強制的に加湿されている倉庫です。湿度は80%前後にもなります。醗酵を早めるために行われます。腕の良い茶商であれば最高の風味に仕上がりますが、一方で黴臭くさせてしまう茶商もいます。

どのタイプの倉も茶商の腕にかかっています。お茶の状態を見ながら倉から出したり、倉の中の配置を変えたりしています。倉から出して保管用の乾燥した倉庫で調整することも多くあります。

茶商によって風味が変わるのは倉熟成した普洱茶の醍醐味でもあります。広東は少し土っぽい濃厚なタイプが多く、香港は爽やかな独特の陳香があるタイプが多いようです。普洱茶がどこで保管されていたか重要なのは、こうしたところにあります。

マットな艶のある美しい餅面です。全体的に若い葉を使用しています。緊圧は若干弱めです。

普洱茶用に良く鍛えられた蓄熱性の高い紫砂茶壷が最適ですが、蓋碗やティーポットなどでも美味しく淹れることができます。黒茶ですので洗茶は必要です。
1煎目は20秒程度の抽出からはじめて、お好みに合わせて抽出時間を調節してください。

琥珀色の透明な美しいお茶です。透明度が高く、美しい宝石のような茶水になります。
香りは昌泰號特有の柔らかい薬香、加えて微かに荷香も感じられます。深みのある甘味、軽いフレッシュさを出すような酸味、
柔らかい収斂味が味に複雑さと奥行きを与えています。
台湾の常温乾倉が長いため、しっかりとした熟成味はありませんが、倉熟成と未入倉の良い部分だけを取り込んだような美味しさがあります。濃厚な倉熟成のものは苦手だけど、未入倉の強さもちょっと・・・という場合にもお勧めです。
煎を進めていくとフレッシュさが際立ってきます。熟成されている深みと柔らかさがもあり、柔らかい果汁のような味わいも楽しめます。

10年経過しても、まだまだこれからも熟成していくポテンシャルを持った名茶です。

今回、この2003年 昌泰號は台湾の黒茶においては非常に高名な私たちの師から特別に譲っていただきました。流通経路のはっきりしている普洱茶ですので、偽物ということもなく安心してお求めいただけます。香港の有名な老茶商の乾倉での熟成を経て、台湾へ移した貴重な普洱茶です。

※ 餅茶のパッケージが傷んでいる場合がございます。これは餅茶の熟成に伴うもので品質に影響するものではございません。パッケージの破損、汚れなどでの返品、交換はお受けできません。ご了承いただける方のみ、お求めいただけますようお願いいたします。

※ 餅茶をお買い上げの方には普洱袋をお付けしてお届けしておりますが、本商品につきましては特別に価格を抑えてご提供する商品となりますので対象外とさせていただきます。詳しい飲み方・保存方法はお付けしております。ご了承ください。

販売価格(税別)
¥19,900
在庫状態 : 売り切れ
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