九曲紅梅は福建省北部の武夷山付近から太平天国の乱の混乱を避けて浙江省のこの地へ移住してきた人々が作り出した紅茶と言われ、その名の九曲红梅の九曲は武夷山にある九曲溪から名づけられたものとされています。 龍井茶で有名な浙江省杭州ですが、かつてはこの紅茶も銘茶と名高く、一红一绿(一红一緑)と呼ばれていました。近年の紅茶ブームで盛り返してきてはいるものの、龍井茶に押されてかなり生産が下火になってしまった紅茶です。 この紅茶の伝統的な茶樹品種は在来種である鸠坑小叶种(鳩坑小葉種)と呼ばれるものですが、実際には様々な品種が使われています。龍井茶の品種が使われているとも言われますが、このお茶はその伝統的な鳩坑小葉種のみを使って作られています。 この九曲紅梅は大湖山で栽培された伝統的な品種、製法を守って作られています。とても技術の高い現地では非常に有名な作り手が全て手作業で、機械を使わずに作ったとても上質な九曲紅梅です。 ティーポットで、中国式であれば茶壷や蓋碗で淹れてください。 中国茶では楽しみ終わった茶殻も鑑賞して楽しみます。 2019年も大変良い仕上がりとなっております。上質な九曲紅梅は作られた半年後、更に1年を経過したものが味わいも香りも深く美味しくなります。お手元で後熟成が進み、美味しくなっていく様もお楽しみいただければ幸いです。 2019年春茶 ※ 2019年度は奇蘭種の入荷はありません。ご了承ください。 |