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普洱茶 プーアル茶

黒茶の代表として有名な普洱茶は雲南省で作られています。
雲南省といっても広く、元々は雲南の西双版納(シーサンパンナ)で収穫され、普洱府(現在は普洱県)で集積、出荷されたお茶の総称と言われています。

黒茶の多くはチベット、モンゴルや辺境の少数民族で消費されているため辺茶とも呼ばれます。
厳しい条件に住む人たちが植物性の栄養素を摂取するために必要としていたため、昔から今も彼らにとって、お茶とは健康を維持する上で無くてはならないものとされています。

普洱茶 プーアル茶

そのため、北方遊牧民の馬と南方の茶の交易が盛んになり、その交易路、茶馬古道が発達しました。共産党が統治するようになった現在もこれらの少数民族には1人当たり年間2kgの黒茶が配給されているそうです。

普洱茶は黒茶の代表格ではありますが、普洱茶の全てが黒茶という訳ではありません。黒茶は他のお茶と違い、茶葉を加熱すること(殺青)でカテキンの酸化を止めた後に乳酸菌や麹菌によって微生物発酵させたお茶のことを言います。
本来、普洱茶は作られた時には緑茶でした。
茶馬古道を通って辺境の少数民族まで運ぶには短くて数ヶ月、長い時には1年以上はかかったそうです。その結果、緑茶であった普洱茶は微生物発酵を経て黒茶としての普洱茶に変化しました。

普洱茶 プーアル茶

1970年代中頃に渥堆という方法が確立されます。
人工的に管理された多湿状態に積み上げておくことで微生物発酵を促す工程です。
現在では1年もかけて茶馬古道を使って運ぶといったことは行いませんし、製造後数年も保管しておくには生産効率が上がりません。現在の普洱黒茶の主流はこの渥堆工程を経た熟茶と呼ばれるお茶になります。
それに対して昔ながらの製法(茶馬古道は通りませんが)で作られた普洱茶を生茶といい、生茶は製造された時点では緑茶(あるいは緑茶に非常に近い)で年数を経て結果的に渥堆工程を経た熟茶と同様の状態になったものが黒茶と呼べるようになります。

普洱茶の特徴は長期保存が可能ということが挙げられます。その保存期間は数十年から100年を超える場合もあります。人工的に後発酵を行った熟茶の場合、大きな変化を期待することはできませんが、生茶の場合はゆっくりと熟成が進み、年を追うごとに旨みを増していく変化を愉しむことができます。

もう1つの特徴は脂肪分解機能や整腸機能、循環系改善機能をもつことです。これは普洱茶だけに限らず、麹菌による後発酵を行う黒茶一般に言えることですが、健康上の理由から普洱茶を楽しむ人も多くいます。

健康上の利点がなくても普洱茶はとても魅力的なお茶です。
茶樹が育つ山によって、その山の斜面によって、ビンテージによって、熟成を行う茶倉の環境によって・・・さまざまに香りや味が変化します。ある生茶はミネラル感溢れる白ワインのようだったり、ある熟茶は濃厚なボルドーワインのようだったり。

私たちが選んだ普洱茶は大人の楽しみ方ができる上質なものばかりです。
なかには希少な、今となっては入手できない普洱茶もあります。逆に現地や普洱茶の消費地では普通に入手できるけれど何故か日本ではなかなか流通していない手頃な普洱茶もあります。
いろいろな普洱茶の魅力を発見してください。

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