広東省で有名な紅茶、英徳紅茶を野生茶樹を原料に丁寧に作った英徳野生紅茶です。生産量が極めて少ないため、数量限定でのご紹介となります。 英徳紅茶の原料となる茶葉品種には規定はありません。主に鳳凰単叢に使われる鳳凰水仙種、雲南大葉種から作られています。また、先に挙げた品種よりも生産量はかなり少なくなりますが、これらを掛け合わせて作出された英紅九號からも作られています。どれも同じ「英徳紅茶」として流通していますが、実際には香り味わい共に大きく異なります。 この英徳野生紅茶は、それらの栽培品種ではなく、写真奥に見える山の中に点在して自生する野生茶樹から作られています。産地を訪れた私たちのために、現地の茶業さんが家族、親戚を総動員して山の中に入り、1枚1枚丁寧に摘み取った野生茶樹の鮮葉から特別に製茶してくださいました。決して登りやすい山ではなく、どちらかといえば岩の多い険しい山です。茶樹が点在しているということもあり、製茶できたのはたった数キロという紅茶です。 赤みの強いルビー色の紅茶です。綺麗な果香が感じられます。繊細で柔らかい、深みのある甘味と穏やかな酸味、その奥に続くミネラル感のバランスが素晴らしく、余韻も長く続きます。栽培品種にはない、繊細でありながら芯の強さを感じる味わいは野生茶樹ならではです。栽培品種の英徳紅茶とはまた違った素晴らしさを持っています。2019年9月に作られた秋茶ですが、一般的な秋茶のような強さはなく、繊細で清らかな紅茶に仕上がっています。 2019年秋茶 |