中国、浙江省金華市でも古くからお茶が作られています。 現地に住む親友のお母様が毎年手作りしているもので、名前のない自家製茶です。人の管理下にない、本物の野生茶樹から作るお茶です。 整備された茶山と違い、厳しい原生林のために、なかなか山に入れない状況が続き、茶摘み、製茶を行う友人のお母様がご高齢ということもあり昨年は製茶が行われませんでした。今年は親戚のみなさんの助けもあり、茶摘みと製茶をすることができました。山の中の茶摘みは相当に体力を必要とするため、親戚と親しい友人分のみしか作られません。あと何年楽しめるか分かりませんが、多くの方にこの優しさを味わっていただきたく、鈴茶堂にも分けていただきました。 深緑に黄緑が混ざったような色彩の炒青緑茶です。丁寧に1つ1つ手摘みし、手づくりした茶葉は生命力を感じさせる美しさがあります。 ガラス茶器や蓋碗をお勧めします。現地では耐熱ガラスのグラスを使って翠の美しい茶葉を眺めながら楽しみます。 薄い金色の透明なお茶は表面に艶もあり、自家製茶とは思えない品質です。香りは若干弱いものの、花の香りと豆のほっこりしたような香りが感じられます。味は驚くように甘いです。自然な、身体にすっと入ってくるような優しい甘さは、農薬はもちろん、肥料すらも与えず、自然のままに育ってきた野生茶樹の美味しさです。栽培品種には無い優しい独特の甘味が楽しめます。この甘さは本物の野生茶特有のもので、とても上品で優しい美味しさを感じていただけます。飲み終えた後の余韻も長く続きます。 栽培品種にはない甘さと作り手の優しさが伝わるような素敵なお茶です。 |