私人茶庄の1つ、楊聘號の2001年の普洱生茶です。 昔から雲南省で作られる普洱茶は重要な海外輸出製品でした。かつてはこうした昌泰號をはじめとした私人茶庄が輸出向けの品質の良い製品を製造していましたが、1950年に中国では毛沢東主導による主要産業の国営化が行われ、この私人茶庄も国営企業に吸収され、次々と消滅していきました。 楊聘號は2000年に復活しました。 老餅茶の良い所は適切に熟成されていれば当然ながら本来の普洱茶の味と香りが楽しめますが、その保管場所によってもそれらが変化することです。 近年作られている普洱茶で現在流通しているものは未入倉と呼ばれる、加工用の倉で保管されていないものが殆どです。普洱茶ブームにより多くの人が普洱茶を求めるようになった結果、普洱茶自体の品薄と、今まで緑茶などしか飲まなかった人が倉熟成された普洱茶本来の深みのある味わいをいきなり好むようになるわけでもなく、北京の方の人たちが好むのは倉熟成していない未入倉の普洱茶です。これは普洱茶に限らず青茶(烏龍茶)などにも同じことが起きていて、武夷岩茶や鳳凰単欉、鉄観音などもどんどん醗酵も火入れも浅く、緑茶のような加工が主流となってきています。 乾倉は乾燥している倉ですが、加工用のため湿度は結構高い状態です。外気を適度に取り入れて、最低でも50%、夏場は70%近くにも上がります。湿度の高い地域で保管されていますので、特に湿度をコントロールしなくてもこの程度の湿度になるそうです。乾倉の中にはもう1つのタイプ、除湿を行った本当に乾燥している倉もあります。 湿倉は密封されたような状態で、茶葉などに直接水をかけたりなどして強制的に加湿されている倉庫です。湿度は80%前後にもなります。醗酵を早めるために行われます。腕の良い茶商であれば最高の風味に仕上がりますが、一方で黴臭くさせてしまう茶商もいます。 どのタイプの倉も茶商の腕にかかっています。お茶の状態を見ながら倉から出したり、倉の中の配置を変えたりしています。倉から出して保管用の乾燥した倉庫で調整することも多くあります。 茶商によって風味が変わるのは倉熟成した普洱茶の醍醐味でもあります。広東は少し土っぽい濃厚なタイプが多く、香港は爽やかな独特の陳香があるタイプが多いようです。普洱茶がどこで保管されていたか重要なのは、こうしたところにあります。 この楊聘號は生産直後に香港へ持ち込まれ、そのまま乾倉で熟成されていたものです。香港乾倉で12年熟成されていました。 普洱茶用に良く鍛えられた蓄熱性の高い紫砂茶壷が最適ですが、蓋碗やティーポットなどでも美味しく淹れることができます。黒茶ですので洗茶は必要です。 赤褐色の綺麗なお茶です。香りは綺麗な高い樟香をお楽しみいただけます。非常に高く綺麗な樟香があり、ここまで良い樟香のお茶は非常に珍しいといえます。 10年以上経過しても、まだこれから熟成していくポテンシャルを持った名茶です。 今回、この2001年 楊聘號は台湾の黒茶においては非常に高名な私たちの師から特別に譲っていただきました。流通経路のはっきりしている普洱茶ですので、偽物ということもなく安心してお求めいただけます。香港の有名な老茶商の乾倉での熟成を経て、台湾へ移した貴重な普洱茶です。 ※ ※ 餅茶のパッケージが傷んでいる場合がございます。これは餅茶の熟成に伴うもので品質に影響するものではございません。パッケージの破損、汚れなどでの返品、交換はお受けできません。ご了承いただける方のみ、お求めいただけますようお願いいたします。 ※ 滅多にはありませんが、茶葉の中に籾殻などの異物が混入している場合もございます。これは現地において完全手作業で作られたために起因するもので、品質に影響するものではございません。ご了承いただける方のみ、お求めいただけますようお願いいたします。 ※ 餅茶をお買い上げの方には普洱袋をお付けしてお届けしておりますが、本商品につきましては特別に価格を抑えてご提供する商品となりますので対象外とさせていただきます。詳しい飲み方・保存方法はお付けしております。ご了承ください。 販売価格(税別)
¥19,900
( 税込¥21,492 ) 在庫状態 : 売り切れ
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