名称 |
野生白牡丹 |
産地 |
中国・福建省政和市 |
種類 |
白茶 |
等級 |
特級 |
茶水の色 |
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このお茶に適した茶器 |
ガラス茶器(耐熱グラス・ポット)・蓋碗 |
標準的な湯温 |
90〜95℃ |
白茶は萌葉や若葉を丁寧に摘み取り、なるべく人の手が触れないように自然に酸化発酵をさせ(萎凋)、乾燥させるだけのシンプルな製法で作られるお茶です。欧米ではWhite Teaと呼ばれ、高級茶としても知られています。
白茶は去熱機能を持つと言われ夏向きのお茶と呼ばれます。香港や広東、台湾、東南アジアで愛飲されています。
他にも二日酔いや夏バテに対する改善機能や抗酸化物質、ビタミン、ミネラルを豊富に含むため美肌効果を持つとされます。特に栽培種よりも野生種の方がよりその作用が強いとも言われます。また、中国では古くから不老不死のお茶とも呼ばれていました。
山の中に群生している茶樹から摘みとって作られた白茶です。険しい山中をまわり、1枚1枚手摘みをするのも大変な作業ですが、栽培されている茶樹と違い、その美味しさは段違いです。
流通している多くの白茶は福鼎で作られていますが、白茶の産地としては政和も歴史ある昔からの産地として知られています。福鼎が中国国内でブランド化に成功したのに対し、政和は素朴で昔ながらの村が多く、知名度を上げることはできていませんが、味わいでは福鼎よりも上とされています。特に政和は武夷山に近いこともあって険しく、厳しい岩の多い山が続きます。そのような厳しい環境で育った茶樹は元々が持つ力が強く、5年間後熟成を行うことで優しく、深みのある、素晴らしい白牡丹に仕上がりました。
また、生産している茶農家もその山間にポツンとある、人家は3軒しかないという小さな集落で、かろうじて電気のみが通っているような場所にあります。製茶器具らしいものもほとんどなく、自然の力で昔ながらの素朴なお茶づくりを続けています。
お茶の香りや形状を楽しむためにガラス茶器(耐熱グラス・ポット)や蓋碗をお勧めします。現地では耐熱ガラスのグラスを使って翠の美しい茶葉を眺めながら楽しみます。
湯温は少し低めの90〜95度が一般的ですが、雑味のない品質の高い茶葉ですので高温で淹れていただいても全く問題ありません。より甘い香りを楽しんでいただけます。
香りは甘い花の香りがこの上なく清らかに感じられます。粘性のあるトロっとしたお茶は複雑で柔らかく、花の蜜を添加しているのではないかと思うほどに爽やかで濃厚な甘味を感じていただけます。蜜のような味わいにミネラル感と滋味が合わさり、言葉にならないほどの美味しさです。
白茶は年月を経た方がより柔らかく旨味を増していくお茶です。お手元で時間の経過による変化を楽しみながら、大切にお楽しみいただければと思います。