雲南省西双版納のミャンマー国境近くの山岳地帯では昔からお茶作りが行われています。普洱茶で知られる西双版納の中でも最も古い歴史を持つ易武のお茶は清代の頃は貢茶として、また、茶馬古道の起点として知られています。 今でも製茶機械を可能な限り使わない昔からのお茶作りにこだわる茶農家です。基本的に使用する茶葉は易武の山深い場所にある自然のままに育った推定樹齢400年以上の古茶樹にこだわり、バイクと徒歩で何時間もかけてお茶を摘みに向かいます。さすがに老師はご高齢ということもあり、茶摘みには参加しませんが、息子さんを中心に山に入っています。 こだわりは各工程に見られます。現在、茶葉の殺青(発酵を止める工程)は機械を使用したり、窯を使う場合もガスを使用することが殆どですが、ここでは昔と変わらず薪を使います。ガスでは良い風味、香りが出ないとのこと。火力の調整が難しい薪による殺青は高い技術が必要です。 この製茶場には揉捻機すらもありません。全て手作業による製茶です。1つ1つの工程は気の遠くなるような細かい、そして重労働でもありますが、家族、親戚が協力してその作業を支えています。 餅茶を形作る圧延工程も昔ながらの石磨圧延です。機械によるものではないため、とても大変な作業ですが、1つ1つ丁寧に形をつくっていきます。 天能茶庄には易武では珍しく保管熟成用の乾倉があります。通常、製茶した普洱茶はその年のうちに出荷されますが、その中でも自分たちのこだわりのあるお茶の一部を手元に残し、この乾倉で保管、熟成させています。この乾倉の管理は大変に厳しく、温湿度の徹底した管理はもちろん、入室にも土足厳禁という徹底ぶりです。今回はこの乾倉で3年間熟成させた普洱生茶を現地と変わらない価格でご紹介できるようになりました。 非常に高く綺麗な、そして長く続く見事な、易武の人たちの言うところの「蘭花香」が感じられます。ちょうど熟成が一段落したところで、本来持っている香り高さに加えて蜜のような甘い香りも深く出ています。易武らしい甘味は深くしっとりと、優しいミネラル感とあわせて複雑な、それでいて喉に心地よい仕上がりになっています。 普洱茶は時間の経過と共に表情を変えます。特に3年を経過した上質な普洱茶は深みを増し、お茶とは思えないほどに美味しく変化していきます。フレッシュな味わいと共に、時間の経過による変化もお楽しみいただければと思います。 普洱生茶用に良く鍛えられた蓄熱性の高い紫砂茶壷が最適です。普洱熟茶に使用している紫砂茶壺の使用はお勧めいたしません。香りや味わいが濁ってしまいます。また、蓋碗やティーポットなどでも美味しく淹れることができます。なるべく蓄熱性のある茶器を使用してください。 1枚約357g 2014.5.14製造 ※ 滅多にはありませんが、茶葉の中に籾殻などの異物が混入している場合もございます。これは現地において完全手作業で作られたために起因するもので、品質に影響するものではございません。ご了承いただける方のみ、お求めいただけますようお願いいたします。 関連ブログ: 販売価格(税別)
¥26,000
( 税込¥28,080 ) 在庫状態 : 売り切れ
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