TOP PAGE » お勧め商品, ストア, 普洱茶 プーアル茶, 黒茶 Dark Tea »乙级蓝印青饼(乙級藍印青餅) 1999年

乙级蓝印青饼(乙級藍印青餅) 1999年

10905.5

名称 乙级蓝印青饼(乙級藍印青餅) 1999年
産地 中国・雲南省猛海茶区(香港・台湾乾倉)
種類 普洱茶
等級
茶水の色 茶水の色:オレンジ色
このお茶に適した茶器 茶壷・蓋碗・ティーポット・マルチティーサーバー
標準的な湯温 100℃

猛海茶区の野生喬木茶樹から作られた普洱生茶です。

印級茶と呼ばれる古くから味、品質共に非常に評価の高い名作普洱茶で、最近ではその復刻版も作られています。この乙級藍印青餅は復刻版ではなく、普洱茶工場が民営化される2000年代中頃以前のものです。復刻版を含む2000年以降のものはまだ何とか見つけることができますが、90年代のものはそろそろ見かけなくなってきました。偽物が作られるほどに評価の高い甲級緑印青餅ですが、このお茶は由来もはっきりしている本物です。

この普洱茶には対となる甲級緑印青餅もあります。配合の違いによる味わいの違いはありますが、どちらも品質は高く「甲乙つけがたい」と言われる名茶の組み合わせです。

熟成が進んでいますが、まだ14年ということもあるのか、生茶の爽やかな香りも感じられます。非常に美しい餅面で艶があり、芽の部分が比較的多い配合になっているのが分かります。餅茶の表面と同じ茶葉で中も構成されています。

老餅茶の良い所は適切に熟成されていれば当然ながら本来の普洱茶の味と香りが楽しめますが、その保管場所によってもそれらが変化することです。
大きく分けると、乾燥した倉庫を指す乾倉、熟成を早めるために湿度を上げた倉庫を指す湿倉の保管に分かれます。
保管というのは普洱茶には非常に大事なもので、乾倉、湿倉といっても単純に倉庫に保管しているだけということではありません。これらの殆どは普洱茶の後醗酵によってお茶の質を加工する加工用の倉庫で、それらのある地域は大陸では広州、深圳、他には香港、台湾、マレーシアと限られます。主流は香港と広州です。最近は香港の近くで深圳にも倉庫が作られてきましたが、面白いことに味わいが異なるため、深圳で最後まで保管することは少なく、ある程度熟成させたら香港へ移動することが多いそうです。
香港返還後にはまだ少ないものの台湾にも倉庫が作られました。台湾では加工用ではなく、主に純粋な保管用としての倉庫が主流ですが、香港の中国返還を機に多くの普洱茶が台湾へ持ち込まれ、その流れで作られているようです。

近年作られている普洱茶で現在流通しているものは未入倉と呼ばれる、加工用の倉で保管されていないものが殆どです。普洱茶ブームにより多くの人が普洱茶を求めるようになった結果、普洱茶自体の品薄と、今まで緑茶などしか飲まなかった人が倉熟成された普洱茶本来の深みのある味わいをいきなり好むようになるわけでもなく、北京の方の人たちが好むのは倉熟成していない未入倉の普洱茶です。これは普洱茶に限らず青茶(烏龍茶)などにも同じことが起きていて、武夷岩茶や鳳凰単欉、鉄観音などもどんどん醗酵も火入れも浅く、緑茶のような加工が主流となってきています。

乾倉は乾燥している倉ですが、加工用のため湿度は結構高い状態です。外気を適度に取り入れて、最低でも50%、夏場は70%近くにも上がります。湿度の高い地域で保管されていますので、特に湿度をコントロールしなくてもこの程度の湿度になるそうです。乾倉の中にはもう1つのタイプ、除湿を行った本当に乾燥している倉もあります。

湿倉は密封されたような状態で、茶葉などに直接水をかけたりなどして強制的に加湿されている倉庫です。湿度は80%前後にもなります。醗酵を早めるために行われます。腕の良い茶商であれば最高の風味に仕上がりますが、一方で黴臭くさせてしまう茶商もいます。

どのタイプの倉も茶商の腕にかかっています。お茶の状態を見ながら倉から出したり、倉の中の配置を変えたりしています。倉から出して保管用の乾燥した倉庫で調整することも多くあります。

茶商によって風味が変わるのは倉熟成した普洱茶の醍醐味でもあります。広東は少し土っぽい濃厚なタイプが多く、香港は爽やかな独特の陳香があるタイプが多いようです。普洱茶がどこで保管されていたか重要なのは、こうしたところにあります。

この乙級藍印青餅は香港でも熟成に定評のある老茶商による熟成を経て台湾へ運ばれています。(香港・台湾共に乾倉)しっかりとした餅茶ですが、熟成が進んでいるため割と簡単に崩すことができます。黒褐色に明るい、金色に近い芽の部分までが混ざり美しい茶葉です。白毫もしっかり確認できます。かび臭さなどの異臭は一切無く、爽やかな生茶の香りがあります。

普洱茶用に良く鍛えられた蓄熱性の高い紫砂茶壷が最適ですが、蓋碗やティーポットなどでも美味しく淹れることができます。黒茶ですので洗茶は必要です。ビンテージを経ていることと、固形茶であることから洗茶は2回行ってください。
1煎目は20秒程度の抽出からはじめて、お好みに合わせて抽出時間を調節してください。

オレンジ色の透明度が高く美しい茶水は表面に艶も確認することができます。穀物のようなほっこりした香りから花の香りへ変化し、樟蘭香が感じられます。かび臭さなどの異臭は感じません。非常に良い状態に熟成されています。
味は爽やかな甘さとミネラル感のある旨みが素晴らしく、芽が多いため、滇紅(雲南紅茶)を思わせる甘さが出ています。若い生茶に多い刺激性などは一切なく、とても美味しい普洱茶に仕上がっています。

煎を重ねていくと、より旨みが出てきます。軽やかな柔らかい酸味も感じられるようになってきて、味の複雑さがどんどん増してきます。柔らかいミネラル感もよく出てきています。普洱茶を飲みなれない方でも美味しいと感じるのではないでしょうか?10煎を越えたあたりから酸味も消え、柔らかい白毫(シルバーチップ)の甘い旨みだけが抽出されるようになってきます。まるで紅茶を思わせるような甘さがあります。

飲み終えた後の茶殻も鑑賞してみてください。茎の部分も含めて非常に柔らかく、茶葉からもまだまだ樟蘭香が感じられます。肉厚でふっくらした葉が殆どで、大きさは比較的小さめです。比較的大きめの葉も葉脈があまり突出していないことなどからも、若い葉をきちんと使用している、まさに印級茶ならではの品質の良さだと思います。

14年経過しても、まだまだ熟成していくポテンシャルを持った名茶だと思います。これだけの年月を経てようやく美味しく楽しめるようになってきたという感じを受けます。最近の普洱茶にはそこまでのパワーを持つものが本当に少なくなりました。

今回、この乙級藍印青餅は台湾の黒茶においては非常に高名な私たちの師から特別に譲っていただきました。流通経路のはっきりしている普洱茶ですので、偽物ということもなく安心してお求めいただけます。香港の有名な老茶商の乾倉での熟成を経て、台湾へ移した貴重な普洱茶です。
20年を越えると何十万円もしてしまうような老餅の中では普通の価格帯で入手できる最後の年代かもしれません。

※ 餅茶のパッケージが傷んでいる場合がございます。これは餅茶の熟成に伴うもので品質に影響するものではございません。パッケージの破損、汚れなどでの返品、交換はお受けできません。ご了承いただける方のみ、お求めいただけますようお願いいたします。

※ 滅多にはありませんが、茶葉の中に籾殻などの異物が混入している場合もございます。これは現地において完全手作業で作られたために起因するもので、品質に影響するものではございません。ご了承いただける方のみ、お求めいただけますようお願いいたします。

※ 餅茶をお買い上げの方には普洱袋をお付けしてお届けしておりますが、本商品につきましては特別に価格を抑えてご提供する商品となりますので対象外とさせていただきます。詳しい飲み方・保存方法はお付けしております。ご了承ください。

販売価格(税別)
¥18,000

( 税込¥19,440 )

在庫状態 : 売り切れ
売り切れ
10905.5 10905.5