原矿降坡泥を使用した呉水勤による四季如意です。ベーシックな形ですが、素晴らしい完成度をもった茶壺です。出水はもちろん、蓋と壷身の合わせが大変に素晴らしい作品です。 降坡泥は90年代に偶然発見された泥料です。宜興から丁蜀続く陶都路を建設する際に発見されました。この路は黄龍山(黄龙山)と青龍山(青龙山)の間を通り抜けます。この2つの山は良質な泥料が採れることでも良く知られています。特に黄龍山から採られる泥料は最高品質とされています。その黄龍山と青龍山の間を通す際に偶然発見されたのが、この降坡泥です。 呉水勤はまだ若いものの、非常に技術力の高い女性紫砂作家です。紫砂大師の范泽锋の弟子として、その高い技術力、センスの良さで、ここ数年非常に注目されている作家です。既に作品の入手が難しくなりつつあります。師との長い付き合いということもあり、入手が可能となりました。範澤鋒を中心とする技術力の高いことで知られる工房、龍徳堂で保有する降坡泥の使用許可を受けているということでも、将来が楽しみな作家です。 紫砂作家の国家級工芸美術師などといった肩書きだけで高値がついてしまう作家、作品と違い、硬く、上質な土を操ることの出来る技術力、狂いのない均整の採れた造形を作り出せる作家、体現した作品は、実はなかなか存在しません。 また、現在は紫砂泥の採掘井が政府によって閉鎖されています。そのため、紫砂茶壷の原料である紫砂泥の価格が高騰し、本来は茶器に使用されるべきではないような土も使用して作られることが多々あります。安価な紫砂茶壷はそのような原料を使用している可能性が高いだけでなく、土質が柔らかいため、相当な時間をかけてもなかなか美味しくお茶を入れることができるまでには育ちません。 証明書、専用箱付きです。 販売価格(税別)
¥57,000
( 税込¥62,700 ) 在庫状態 : 売り切れ
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