日本では殆ど見かけることのない希少な青茶(烏龍茶)の漳平水仙で作った紅茶です。 オリジナルの青茶の漳平水仙は福建省の漳平市双洋镇中村で伝統的に作られている、中国でも殆ど知られていない珍しいお茶です。鈴茶堂ではずっと何年もこのお茶を探し、ようやく納得できる品質のお茶を作る茶農家さんと出会い、以後5年間以上、日本の方が殆どこのお茶をご存じないという時からご紹介してきました。私たちが出会った漳平水仙の茶農家さんでは、その漳平水仙の茶葉で紅茶も作っています。漳平水仙の紅茶は青茶よりも更に希少で滅多に見つけることはできません。 漳平水仙には桂花香型と花香型とあります。桂花香型は漳平の中でも比較的低標高の茶畑で作られたものを、花香型は標高の高い茶畑で作られた上質なものとなります。この漳平水仙は花香型の中でも最高品質の蘭花香型を本来作る茶葉を紅茶に仕上げたものです。 また固形にする際の技術も味わいや香りに影響します。熟練した作り手によるものは、大きすぎず、圧をかけすぎず、最適な大きさ、緊圧をもって成形を行います。産地でもこの成形技術のレベルはまちまちで、大きすぎるものや小さすぎるものなど様々なものが見られます。実際、大きすぎるものなどは味わいが鈍く感じるようになってしまいます。 この地域では完全無農薬、有機栽培を徹底しています。茶畑の中には養蜂の巣箱が設置されていて、お茶と共にこの地での重要な農産物となっています。ほぼ手をかけずに育てている自然農法を徹底しています。 通常の紅茶と同様に製茶を行いますが、乾燥を行う前にこのお茶独特の造型工程に入ります。4センチ角の木型に茶葉を入れ、厚さ1cm程度の大きさにし、白い紙で包みます。この工程は今も人が1つ1つ手で行うため、1個の重量はまちまちです。平均して7g前後になっています。 ゴールデンチップが含まれた茶葉は黒々として艶のある美しい茶餅の形をしています。良く見るとびっしりと白亳があり、上質な茶葉を原料としていることがわかります。 独特の形状から蓋碗をお勧めします。また、マルチティーサーバーやティーポットでも美味しく楽しめます。 ルビー色をした綺麗な茶水は深みのある甘い果実香と深みのある旨味、甘さを持っています。中国紅茶にしては珍しく甘く柔らかい中にミネラル感も感じることができます。 暖かいお茶ももちろんですが、アイスティーにしても楽しめます。水出しももちろん美味しく楽しんでいただけますが、その場合は一度軽く熱湯を通して茶餅を崩してから水出ししてください。1つの茶餅でかなりの量の水出しが作れます。 とても珍しい固形の紅茶です。珍しいだけでなく美味しい、とっておきの紅茶です。 2018年の春は天候に恵まれ例年よりも早く製茶が始まり、甘味と滋味の深い、大変に良い仕上がりとなりました。 ※ 茶餅の整形を手作業で行っている製法上、1つ1つの茶餅の重さは異なります。平均7g程度とお考えください。 |