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广南??(廣南貢餅) 1992年

10905.6

名称 广南贡饼(廣南貢餅) 1992年
産地 中国・雲南省西双版纳勐海县(香港・台湾乾倉)
種類 普洱茶
等級
茶水の色 茶水の色:銅色
このお茶に適した茶器 茶壷・蓋碗・ティーポット・マルチティーサーバー
標準的な湯温 100℃

廣南貢餅というのは広東の茶商が、雲南の、当時国営だった茶廠へ発注して作られた普洱生茶です。
これと良く似た名前の廣雲貢餅という普洱茶もあります。同じものとして紹介されている場合もありますが別のものになります。廣雲貢餅は雲南から運ばれた普洱毛茶(荒茶・普洱茶の原料)を使用して広東で製造したものです。この廣南貢餅は1992年に雲南省で作られています。

老餅茶の良い所は適切に熟成されていれば当然ながら本来の普洱茶の味と香りが楽しめますが、その保管場所によってもそれらが変化することです。
大きく分けると、乾燥した倉庫を指す乾倉、熟成を早めるために湿度を上げた倉庫を指す湿倉の保管に分かれます。
保管というのは普洱茶には非常に大事なもので、乾倉、湿倉といっても単純に倉庫に保管しているだけということではありません。これらの殆どは普洱茶の後醗酵によってお茶の質を加工する加工用の倉庫で、それらのある地域は大陸では広州、深圳、他には香港、台湾、マレーシアと限られます。主流は香港と広州です。最近は香港の近くで深圳にも倉庫が作られてきましたが、面白いことに味わいが異なるため、深圳で最後まで保管することは少なく、ある程度熟成させたら香港へ移動することが多いそうです。
香港返還後にはまだ少ないものの台湾にも倉庫が作られました。台湾では加工用ではなく、主に純粋な保管用としての倉庫が主流ですが、香港の中国返還を機に多くの普洱茶が台湾へ持ち込まれ、その流れで作られているようです。

近年作られている普洱茶で現在流通しているものは未入倉と呼ばれる、加工用の倉で保管されていないものが殆どです。普洱茶ブームにより多くの人が普洱茶を求めるようになった結果、普洱茶自体の品薄と、今まで緑茶などしか飲まなかった人が倉熟成された普洱茶本来の深みのある味わいをいきなり好むようになるわけでもなく、北京の方の人たちが好むのは倉熟成していない未入倉の普洱茶です。これは普洱茶に限らず青茶(烏龍茶)などにも同じことが起きていて、武夷岩茶や鳳凰単欉、鉄観音などもどんどん醗酵も火入れも浅く、緑茶のような加工が主流となってきています。

乾倉は乾燥している倉ですが、加工用のため湿度は結構高い状態です。外気を適度に取り入れて、最低でも50%、夏場は70%近くにも上がります。湿度の高い地域で保管されていますので、特に湿度をコントロールしなくてもこの程度の湿度になるそうです。乾倉の中にはもう1つのタイプ、除湿を行った本当に乾燥している倉もあります。

湿倉は密封されたような状態で、茶葉などに直接水をかけたりなどして強制的に加湿されている倉庫です。湿度は80%前後にもなります。醗酵を早めるために行われます。腕の良い茶商であれば最高の風味に仕上がりますが、一方で黴臭くさせてしまう茶商もいます。

どのタイプの倉も茶商の腕にかかっています。お茶の状態を見ながら倉から出したり、倉の中の配置を変えたりしています。倉から出して保管用の乾燥した倉庫で調整することも多くあります。

茶商によって風味が変わるのは倉熟成した普洱茶の醍醐味でもあります。広東は少し土っぽい濃厚なタイプが多く、香港は爽やかな独特の陳香があるタイプが多いようです。普洱茶がどこで保管されていたか重要なのは、こうしたところにあります。

この廣南貢餅は香港でも熟成に定評のある老茶商による熟成を経て台湾へ運ばれています。(香港・台湾共に乾倉)92年ということもあり、良く熟成が進んでいて白露が見られます。白露はカビではなく、茶質の良い上質な普洱茶に現れる麹菌です。カビではないため無臭、普洱茶の良い香りがあります。
大きめの茶葉で構成された餅茶は、表面も中も同じ茶葉で中も構成されています。全体的に若干赤みを帯びた黒褐色で落ち着いた艶を持っています。充分に熟成が進んでいるため、手で端から簡単にほぐすことができます。

普洱茶用に良く鍛えられた蓄熱性の高い紫砂茶壷が最適ですが、蓋碗やティーポットなどでも美味しく淹れることができます。黒茶ですので洗茶は必要です。ビンテージを経ていることと、固形茶であることから洗茶は2回行ってください。
1煎目は20秒程度の抽出からはじめて、お好みに合わせて抽出時間を調節してください。

銅色の美しいお茶水は透明度はもちろん、水面の艶が非常に高く出ています。糯米香と微かな梅香があります。非常に深みのある複雑な甘みがあり、これが熟成した生茶の本来の味なのかと驚かされます。黴臭さなどは感じませんし、苦味も渋みもありません。この味の深みはどんなに良くできた熟茶でも出せません。良い熟成と年月を経た生茶だけが持つ味わいです。

煎を進めていくと旨みもぐっと深く複雑になって、滇紅(雲南紅茶)を思わせる甘さが出てきます。更に煎を進めると甘さがどんどん際立ってきて、まるで麦芽糖か水あめを溶かしたお湯を飲んでいるかのように甘くなります。旨みも深く、複雑さが増してくるような感覚です。

飲み終えた後の茶殻も鑑賞してみてください。生茶でもこれだけ熟成すると茶殻が変化しています。元の柔らかい生葉の状態に戻ることはありませんが、縒れた状態のまま、葉の形はしっかり保っています。熟成が進んで変質しているとはいえ、柔らかい葉底です。白毫が確認できるような、肉厚で弾力のある茶葉で、茎もまるで山菜の煮物のような柔らかさを持っています。

今回、この廣南貢餅は台湾の黒茶においては非常に高名な私たちの師から特別に譲っていただきました。流通経路のはっきりしている普洱茶ですので、偽物ということもなく安心してお求めいただけます。香港の有名な老茶商の乾倉での熟成を経て、台湾へ移した貴重な普洱茶です。

※ 餅茶のパッケージが傷んでいる場合がございます。これは餅茶の熟成に伴うもので品質に影響するものではございません。また、本商品のパッケージには写真のように茶名を記したシールが付いています。パッケージの破損、汚れなどでの返品、交換はお受けできません。ご了承いただける方のみ、お求めいただけますようお願いいたします。

※ 滅多にはありませんが、茶葉の中に籾殻などの異物が混入している場合もございます。これは現地において完全手作業で作られたために起因するもので、品質に影響するものではございません。ご了承いただける方のみ、お求めいただけますようお願いいたします。

※ 餅茶をお買い上げの方には普洱袋をお付けしてお届けしておりますが、本商品につきましては特別に価格を抑えてご提供する商品となりますので対象外とさせていただきます。詳しい飲み方・保存方法はお付けしております。ご了承ください。

販売価格(税別)
¥21,000

( 税込¥22,680 )

在庫状態 : 売り切れ
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