多くのリクエストをいただいていた宜興紅茶を2年ぶりにご紹介することにいたしました。 紫砂茶壺で有名な江蘇省宜兴(宜興)で作られる歴史ある紅茶です。この地域では唐代から献上茶を作る地域として知られてきました。今も陶芸だけでなくお茶作りは変わらず続けられています。 日々、緑茶を楽しむ地域が殆どと言って良い中国の中でも、この宜興では日常的にこの宜興紅茶が楽しまれています。ほっこりと、心がほぐれるような、寄り添うような優しさは、この宜興紅茶ならでは。このお茶が宜興の人たちに愛されている理由が分かります。 甘く優しい花果香は強すぎず弱すぎず、自然体。それに呼応するように、味わいもまた、素直で、優しい甘さが心地よく感じられます。ここ最近、主張するような強さのある紅茶が多い中、宜興紅茶のように自然体で楽しめる紅茶は貴重です。 宜興の地で代々、紫砂茶器とお茶づくりを行う一家の宜興紅茶です。おばあさま、お母さま、娘さんは紫砂作家として活動し、おじいさま、お父さま、息子さんがお茶づくりを行っています。家族が創った茶器で、家族が作ったお茶を楽しみながら日々を重ねていく、素朴で甘い、宜興の人たちの暮らしに寄り添うお茶です。 2023年春茶 関連ブログ: |