九曲紅梅は福建省北部の武夷山付近から太平天国の乱の混乱を避けて浙江省のこの地へ移住してきた人々が作り出した紅茶と言われ、その名の九曲红梅の九曲は武夷山にある九曲溪から名づけられたものとされています。 龍井茶で有名な浙江省杭州ですが、かつてはこの紅茶も銘茶と名高く、一红一绿(一红一緑)と呼ばれていました。近年の紅茶ブームで盛り返してきてはいるものの、龍井茶に押されてかなり生産が下火になってしまった紅茶です。 この紅茶の伝統的な茶樹品種は在来種である鸠坑小叶种(鳩坑小葉種)と呼ばれるものですが、実際には様々な品種が使われています。龍井茶の品種が使われているとも言われますが、このお茶はその伝統的な鳩坑小葉種のみを使って作られています。 その九曲紅梅をぜいたくに花茶に仕上げました。使用する桂花にも品種があります。深みのある香りを持つ沉香桂(沈香桂)という桂花を使用しています。上質な九曲紅梅の味わい、香りを損なうことなく、桂花の香りと合わせてお楽しみいただけるように仕上げています。 また、中国では桂花は温中散寒や化痰止咳の効能があるとされ、身体をあたため、痰を除き、咳を止めるとされます。紅茶と合わせて、寒い時期に身体を温めるのに良いと、秋から冬にかけて人気が高まるお茶でもあります。 ティーポットで、中国式であれば茶壷や蓋碗で淹れてください。 ※ 2022年12月に当店周年記念としてプレゼントさせていただきましたお茶と同一ロットです。 |