原矿大红袍を使用した楊嬌による梨型壺です。 大紅袍というと岩茶を連想してしまいますが、実は紫砂の泥料にもその名前が使われています。明・清代から伝わる伝統的な泥料の1つですが、非常に産出量が少ないこと、扱うにはかなりの技術が必要とされるということなどがあり、今では殆ど見られなくなりました。 均整のとれた美しい造形と見事に硬く締まった艶やかな陶肌が素晴らしい茶壺です。やはり大紅袍泥料の艶やかさ、高い金属音のする硬度、深みのある朱の色合い、指が吸い付くような陶肌の質感は大紅袍ならでは。バランスの良い洗練された造形の完成度の高さ、出水の美しさは大変素晴らしいものがあります。もちろん一切の着色を行っていません。 楊嬌は非常に技術力の高い女性紫砂作家です。 紫砂作家の国家級工芸美術師などといった肩書きだけで高値がついてしまう作家、作品と違い、硬く、上質な土を操ることの出来る技術力、狂いのない均整の採れた造形を作り出せる作家、体現した作品は、実はなかなか存在しません。 また、現在は紫砂泥の採掘井が政府によって閉鎖されています。そのため、紫砂茶壷の原料である紫砂泥の価格が高騰し、本来は茶器に使用されるべきではないような土も使用して作られることが多々あります。安価な紫砂茶壷はそのような原料を使用している可能性が高いだけでなく、土質が柔らかいため、相当な時間をかけてもなかなか美味しくお茶を入れることができるまでには育ちません。 証明書、専用箱付きです。 販売価格(税別)
¥56,000
( 税込¥61,600 ) 在庫状態 : 売り切れ
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