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泾渭茯茶(涇渭茯茶)

11401.1

名称 泾渭茯茶(涇渭茯茶)
産地 中国・陜西省咸陽
種類 黒茶・後発酵茶
等級
茶水の色 茶水の色:ワインレッド
このお茶に適した茶器 ティーポット・茶壷・蓋碗
標準的な湯温 100℃

咸阳泾渭茯茶有限公司の泾渭茯茶(涇渭茯茶)です。

茯砖茶(茯磚茶)と呼ばれる黒茶(後発酵茶)は1368年(明代の洪武元年)ごろに陕西省咸阳(咸陽)の人によって発明されました。その生産地が陕西省泾阳(涇陽)であったため、当初は泾阳砖(涇陽磚)と呼ばれていました。
その売買には政府の許可証が必要であったため、「官茶」「府茶」とも呼ばれて、当時はシルクロードを使い、西アジア、東ヨーロッパ、ロシアなどへ運ばれていたそうです。
1958年以降、流通経路上の都合などもあり、茯磚茶の生産地が湖南省へ移転することになります。それから近年復活するまで、陕西省での磚茶作りは長く途絶えていました。

現在、黒茶の生産が最も多いのは湖南省です。湖南省で作られている茯茶のオリジナルは、この咸陽の涇渭茯茶でした。近年、この涇渭茯茶を復活させようという動きがはじまり、3年以上の研究、試行錯誤を繰返して、ようやく2011年に復活しました。

涇渭茯茶の製造工程は独特です。まずはお茶を入れる容器を作成するところからはじまります。ガーゼに糊で決められた種類の木材から作った専用の紙を両面に貼り付け、茯茶用の型に貼り付けて数日乾燥させておきます。
一方、茶樹から摘み取られ、製茶された毛茶(荒茶)は大きな包丁のような道具で一定の大きさに切り刻んでいきます。刻まれた茶葉はそれぞれの大きさに整えるために専用の篩に何度もかけて大きさを整えていきます。そうして大きさを整えた茶葉を日の当たらない醗酵用の建物に積み上げ水を加えて麹菌発酵を行います。平均して5日ほど醗酵を行い、その後は広げて乾燥させます。
普洱茶の熟茶などと違うのはここからの工程です。醗酵した茶葉を茯茶用の型分(3kgの茯茶には3.1kgの茶葉を使用します)を熱した鉄鍋の中にドーナッツ状に積み上げて、中心の穴の部分に茶葉の茎のみを煮込んだ煮汁を入れ加熱しながら攪拌します。
茶葉の粗熱を取り、事前に作ってある茯茶用の容器に3人がかりで詰め込んでいきます。茶葉を容器に入れる人、上から圧力をかける重しを持っている人、茶葉を均一にする人という具合に大変な重労働でもあります。容器に詰め込み終わったら鉄串で空気穴をあけ、その穴に通気性が良くなるように茅の茎を差して醗酵部屋へと移動します。
醗酵部屋では醗酵具合にあわせて保管場所を変えたり、シュロ布をかけたり、外したりと調整を行います。20日ほど経過すると金花が茶葉に現れるようになります。

この金花と呼ばれるものは冠突散囊菌(Eurotium Cristatum)という麹菌です。現地では健康に良い麹菌として知られています。基本的には湖南省のものと同系統の麹菌ですが、湖南省のものよりも金花が大きく出るのが特徴的です。

この涇渭茯茶は約1回分ずつ手で整形、発酵させているものです。
表面や内面に金花が確認できますが、この金花は環境や気温、湿度などによって肉眼では見えない状態になる場合も多々あります。(その場合は環境が変わればまた見えるようになります。)

一般的な黒茶と同じように高温で洗茶を行った上でお楽しみください。

香りは控えめながら柑橘系の果香のある棗系、微かに薬香があります。味わいは甘く柔らかいミネラル感がバランス良く感じられます。煎持ちも非常によく、飲み進めていくといくつもの表情が豊かに感じられます。

一箱 6g 18袋入り(約108g)

※ 茶葉表面に現れる金花は環境や気温、湿度などによって肉眼では見えない状態になる場合が多々あります。ご了承ください。金花の麹菌は生きていますので、環境が変わればまた見えるようになります。

※ 一般的な黒茶と同じようにお楽しみください。

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販売価格(税別)
¥2,300

( 税込¥2,530 )

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