四川省蒙山(蒙頂山)山系の野生茶に、同じく四川省楽山市のジャスミンの花の香りを移した茉莉雪竹です。 ジャスミンの香りに負けないようにと、春に作られる野生茶の中でも甘味の強いものをベースに、四川省の中でも品質が高いことで知られる楽山のジャスミンを使い、窨制を7回行っています。 窨制とは生の花から花の香りを茶葉に移すことです。本来のジャスミン茶は単にジャスミンの花を混ぜただけでなく、また、香料でその香りをつけたものでもありません。ジャスミンの花が開花するタイミング(夕方から夜)が最も香りを出します。開花しそうな状態を見極めて花を摘み取り、これを茶葉に混ぜ込みます。一晩中、人の手で撹拌しながら茶葉へ花の香りを移します。(茶葉は匂いを吸収する性質があります。)その際、香りだけでなく、花の持つ水分が茶葉に吸収されてしまいます。そのため、1晩花の香りを移した茶葉は加熱して乾燥させます。 この窨制で行われる乾燥は実際に茶葉を加熱乾燥させることになります。窨制回数が多ければ多いほど茶葉も焼けてしまいます。多くのジャスミン茶に焼けたような味が残るのはそのためですが、この作り手さんの花茶には、その独特の味がありません。店主が惚れ込むほど技術の高い作り手さんです。非常にフレッシュで甘く爽やかな香りと味を持っています。 この茉莉雪竹の素晴らしいところはジャスミンの高く清らかな香りと、それに呼応するかのような茶葉本来が持つ奥行きのある甘味です。本来であれば花茶にする必要のない品質の野生緑茶をぜいたくに使っています。花の香りが強いだけ、茶葉の味わいが強いだけというジャスミン茶と違い、優しく、清らかで透明感のある、非常にバランスの良いジャスミン茶に仕上がりました。 本来であれば入荷予定のないお茶でしたが、作り手さんより自信作とのことで紹介されて味わってみたところ、あまりの仕上がりの良さにご紹介することにしました。とっておきの時間にぜひお楽しみいただきたいジャスミン茶です。 ※ ネット上での転売目的のお求めはご遠慮ください。当店の方で該当すると判断した場合はご注文をキャンセルさせていただく場合もございますので、ご了承ください。(セミナーや店舗、サロンなどでの頒布、販売などは今まで通り問題ございません。) |