鳳凰単欉の中で有名な品種として知られています。日本にも多く輸入され、鳳凰単欉と聞くと蜜蘭香を連想される方も多いと思います。蜜蘭香はライチやマスカット、桃の香りに例えられる華やかなお茶です。 今までは作り手さんの厚意や気軽に楽しんで欲しいという思いもあり老樹の蜜蘭香を可能な限り価格を抑えてご提供してきましたが、今年はそれとは別にこんな蜜蘭香もありますというご紹介も兼ねて古樹の蜜蘭香もご用意しました。長年の友人でもある作り手さんの製茶する最高レベルの蜜蘭香です。 大奄の中でも高山地区、風や日光の当たり方も最適な位置(現地は風が強く、同じ地域でも斜面によって良い鮮葉が採れる場所とそうではない場所とあります)で育つ樹齢150年前後と思われる古茶樹から作られている蜜蘭香です。代々この地に住む作り手さんの一族が大切にお世話をしてきた古樹です。無農薬、肥料は年に2回ほどの下草を刈って、そのまま土に還すことで肥料としています。この古樹蜜蘭香に限らずですが、高山地区の茶樹、少なくともこの作り手さんの一族が管理する茶樹はそのような管理を行います。特に古樹は樹齢が高いだけに肥料を与えすぎると弱ってしまいます。(老人が食べすぎると体を壊すのと同じですね) 香りのたちかた、余韻の戻りかた、別格の凄さを感じるような、それでいて優しさもあるような別格な蜜蘭香です。優しい甘味に通じる苦味と収斂味が隠されているクラッシックなタイプで、これらが実際に淹れた時に芳醇な旨みに変化していきます。最近では珍しくなった清楚な花をイメージさせる、上品で密やかな甘い香りと火の香りを持ち、しっかりとした回甘を持っています。しっかりと火入れがされているため、長期間にわたって熟成を楽しむこともできる、老茶も楽しめる蜜蘭香です。むしろ年数による変化を楽しむのもおすすめです。 2023年春茶
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