雲南省西双版納のミャンマー国境近くの山岳地帯では昔からお茶作りが行われています。普洱茶で知られる西双版納の中でも香り高く、味わい深い上質な普洱茶を作ることで知られる勐海、その中でも最上質な普洱茶の産地である老班章の普洱生茶です。 一口に老班章といっても、そのどこかで味わいも香りも価格も異なります。飲み比べてみるとわかるのですが、同じ老班章とは思えないほどの差があります。有名な茶区は茶王地や阿皮亜と呼ばれる地域ですが、その他にも茶商やマニアにだけ知られている地域もあります。その1つがこの牛空です。老班章の集落の外れにある茶王地、その隣が阿皮亜よりももっとずっと離れた地域、森林地帯の中にある茶区です。そのせいもあり、牛空での生産量は他の茶区に比べてかなり少なく、流通量も当然ながら少なくなります。その牛空で生きる樹齢400年以上とされる単一茶樹から機械を使わずに作り上げた普洱生茶です。 ちなみに単叢(単一茶樹)とパッケージに記載されているお茶は意外と多く流通していますが、そのほとんどの信憑性は分かりません。パッケージは使い回す場合もあったり、意外と重要視されていないように思います。 強い味わいと言われる老班章の中でも牛空は格別に強い味わいです。その分、「老班章らしい」味わいと香りを体感できる普洱茶になります。炊きたての白米のような甘味と滋味、身体の奥底から響くような余韻からはじまり、煎をすすめていく毎に蜜のような花香、心地よい底知れないミネラル感、甘味、苦みなど様々な表情を見せてくれます。先に「強い」と説明しましたが、単に強いのではなく、優しさもある強さ、身体が抵抗感を持たない自然な強さです。まるで古樹のちからを体感しているような優しさを持つ強さです。 店主も北京姉妹店のスタッフも老班章の中では牛空が最も好きな茶区です。しかしながら、産出量が少なく、なかなか入手できずにいました。(出自の怪しい「牛空」であれば簡単なのですが・・・)一昨年からお願いしていて、ようやく今年はお茶づくりをさせていただきました。来年以降のご紹介は難しいと思います。 普洱茶は時間の経過と共に表情を変えます。今でも素晴らしく香り高く味わい深いお茶ですが、特に3年を経過した上質な普洱茶は深みを増し、同じお茶とは思えないほどに美味しく変化していきます。時間の経過による変化もお楽しみいただければと思います。 2025年4月8日製茶 1個約7g(熟成状態によって前後します) ※ 普洱茶(後発酵)の特性上、重さが前後いたします。重量は参考値となります。ご了承ください。 ※ 滅多にはありませんが、茶葉の中に籾殻などの異物が混入している場合もございます。これは現地において完全手作業で作られたために起因するもので、品質に影響するものではございません。ご了承いただける方のみ、お求めいただけますようお願いいたします。 ※ 熟成をお考えの場合は麹菌の活性が影響するため、容量の多いパッケージの方がおすすめです。熟成がきれいに進みやすくなります。 ※ ネット上での転売目的のお求めはご遠慮ください。当店の方で該当すると判断した場合はご注文をキャンセルさせていただく場合もございますので、ご了承ください。(セミナーや店舗、サロンなどでの頒布、販売などは今まで通り問題ございません。) |