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インドネシア・プンチャック

2013年05月20日 category : BLOG, お茶の旅 

インドネシア・プンチャック

インドネシアはインド、スリランカ、ケニヤに続く紅茶生産国として知られています。その歴史は古く、オランダ統治時代(1690年代)に茶樹が持ち込まれたことから始まります。その後、各国の資本が入ることとなり、プランテーション方式での茶園運営が今も行われています。私たちが良く知っている日東紅茶もその1つで、紅茶だけでなく、「やぶきた」種による緑茶生産も行われているそうです。

インドネシアでは西ジャワを中心にお茶の生産が行われています。プンチャック(Puncak)峠はその1つで、標高800〜1200mにもなるこの地域は雨や霧が多く、お茶の栽培に適しています。

私たちはそのプンチャックの茶産地を訪れてきました。

プンチャックパス

ジャカルタの渋滞を避けるためと標高の高いプンチャックの茶畑に霧が出てしまうことを避けるために、ジャカルタを出発したのは早朝の5時。まだ日が昇りはじめた、まだ暗い中を出発します。朝早いために渋滞はまだ発生していませんが、それでもかなりの交通量です。
プンチャックパスと呼ばれるこの峠道は、高速道路が整備するまで、ジャカルタとバンドゥンを結ぶ重要な道路として知られていました。

プンチャック

ジャカルタを出て2時間程度でプンチャックに到着しました。この地域は茶産地としてだけでなく、避暑地としても有名な場所です。それを裏付ける様に美しい景色が広がっています。標高が高いために気温はかなり低く、ジャカルタでは30度を越えるような暑さであったにも関わらず長袖の上着が必要になるほど寒い状態です。このあたりの平均気温は18〜22度です。

目の前に広がる茶畑はアッサム系の大葉種です。茶葉は人の手の大きさほどの大きさになります。

プンチャック

しばらくすると摘み子さんたちが茶畑にやってきました。
この地域では年間を通して茶摘みを行うことができます。そのためか、通常、大葉種の経済的寿命は3〜40年と言われているのですが(経済的寿命を越えると茶葉の生産量が少なくなります)、プンチャックでは10年ほどで茶樹の入れ替えを行うそうです。

Gunung Mas

製茶工場の入り口はジャカルタ方向へ峠を少し下った場所にあります。
私たちが訪問したのは今回見学したGunung Masという国営企業です。Teh Waliniというブランドで紅茶と緑茶を製造しています。山裾に広がる敷地は広大で、従業員の住居も敷地内にあります。あまりにも広いため、敷地内の移動はバイクや車が必要です。
ここではお茶だけでなく果物の栽培も行なっています。
残念ながら、この日は製茶工場の休日にあたってしまい、工場の見学はできませんでしたが色々なお話を伺うことができました。

インドネシアで作られるお茶のうち、良質なものは国外へ輸出されます。癖がなく柔らかい味わいのため、多くはブレンド用茶葉として使われています。そのため、インドネシアのお茶というと私たちには馴染みが薄いのですが、有名なリプトンもインドネシアの紅茶を多く買い付けていることからも、実際は結構口にしていることも多いのかもしれません。
インドネシアの人々が飲むお茶はジャワティーでお馴染みの茶色い水色のお茶や、それらにミントやジャスミンの香りを付けたお茶です。香りを付けたものは日本人からするとかなり強烈な香りのものが多く好まれています。

残念ながらまだインドネシアでは美味しいと思うお茶には出会えていません。
プンチャックではありませんが、最近では台湾から作り手を呼び、紅茶だけでなく台湾式の烏龍茶の製造を始めた地域もあります。また中国から技術を受け継ぎ、白毫銀針などの白茶を製造しはじめた地域もでてきました。
いつか美味しいインドネシアのお茶をみなさまにご紹介できる日がくることを楽しみにしています。


手摘み川根茶 2013年一番茶
手摘み川根茶 2013年一番茶

昨年のご紹介では予約分のみで完売してしまった人気の川根茶が今年も入荷いたします。

この川根茶は一般には流通せず、毎年口コミによる茶農家さん自身の直接販売だけで完売してしまう知る人ぞ知る名茶です。大井川の上流、標高が高く山深い場所の川根町は静岡県の中でも気温が低く、最も茶摘みが遅い場所の1つです。高冷地でじっくりと育てられた茶樹は完全無農薬で大事に育てられています。

中国茶がメインの当店ですが実は中国茶にこだわっている訳ではありません。美味しく、安全に楽しんでいただけるお茶をご紹介したいと、日本や中国、台湾をはじめ、インドやマレーシア、タイ、インドネシアなども茶畑の確認も含めて行っているのですが、なかなか中国と台湾以外には広げられないというのが現状です。そんな中、これは美味しいと私たちも納得できる日本のお茶がありました。それがこの川根茶です。

この茶農家さんでは品質を確保するため1番茶のみの生産となり、私たちが確保できる量にも限りがあります。そのため、今年も昨年同様に予約販売という形を取らせていただきます。(ご予約分以上の量が確保できた場合は通常販売も行う予定です。)
ご予約いただいた場合はお得な事前予約特別価格(メール便送料込)でご提供させていただきます。通常販売を行う場合は価格が変わりますのでご了承ください。
完全に手摘みで作られる上質な川根茶です。川根茶の中でも非常に上質なもので、一般的には100gあたり3~4000円で販売されるお茶です。茶農家さんのご好意でかなり価格を抑えてご提供させていただくことができました。

是非この機会に日本の美味しいお茶もお楽しみください。

金華 野生茶
金華 野生茶

野生茶は浙江省金華市に住む私たちの友人のお母様が毎年春になると手作りしているもので、本来は名前のない自家製茶です。野生茶樹から作るお茶のため、いつしかみんな野生茶と呼ぶようになりました。

この地域では自家消費用のお茶はその家を守る主婦が作ります。春になると各家庭の主婦は所有する畑の片隅にある茶樹などから茶摘みし、その年のお茶を作るそうです。この友人のお母様はそういった茶樹よりも安全で美味しいものを飲んで欲しいという思いから付近の山に登り、そこで自生する野生茶樹から茶葉を摘んでお茶を作ります。

たまに見つけることができる、工場で作られている「野生茶」とは全く違います。素朴で身体に染み込むような甘さと優しさは古くからの茶産地ならではの味わいです。


6月1日から11日までのあいだ、中国出張・研修のため、発送業務をお休みさせていただきます。
度々のお休み、大変申し訳ありません。

5月30日21時までにクレジットカード・代金引換によるお支払い方法をお選びいただいたご注文は翌日31日に発送させていただきます。銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は、5月30日中に入金確認ができたご注文を5月31日に発送させていただきます。それ以降のご注文は6月12日以降の発送となります。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。ネット接続環境が不明な場所へも行くことを予定しておりますため、ご返信などに最長で4日程度のお時間をいただくことも予想されます。

ご不便をおかけしますが、どうぞご了承いただけますようお願いいたします。