溪頭高山茶・溪頭高山紅茶 入荷しました!
台湾の溪頭高山茶、渓頭高山紅茶が入荷しました。
溪頭は台湾南投県にある素晴らしい自然で有名な場所です。
日本統治時代、東京大学の演習林であった溪頭自然教育園区もあるこの地域は素晴らしい自然に囲まれています。現在は国立台湾大学の管理下である教育園区内には今も樹齢3000年を超すと言われるご神木や美しい竹林などがあります。年間平均気温も16〜17度前後という環境で、豊かな自然とともに台湾屈指の避暑地としても知られています。
日本ではその先にある杉林溪高山茶の方が有名ですが、この溪頭でも昔から上質な高山茶が作られています。
観光地から外れた、標高1000~1300mに位置する茶園で鈴茶堂の溪頭高山茶は作られています。
作り手は昔からこの地域に住み、製茶に携わってきたベテランです。最近主流の高山茶の作り方は取り入れず、古くからの製法を守って、こだわりの製茶を行っています。
そのこだわりは茶畑からはじまります。
最低限の有機肥料のみを使い、大切に茶樹を育てています。
そのこだわりようは普通の作り手のそれとは違います。
2012年の冬は度重なる天候不順によって茶樹の状態が良くない状態にあり、このまま製茶をしても納得できるお茶にならないと判断して冬茶の摘み取り、製茶を断念しました。これは普通できない判断です。
冬茶を作らないということは1年の半分の収入を自ら失うことになります。普通は製茶したお茶の品質が悪く、価格が安くなってしまうことを覚悟しても製茶を行います。収入が無くなるよりは良いからです。この作り手はそれを良しとせず、冬茶の製造を見送りました。
美味しいお茶をつくることに強い情熱を持っている作り手です。
今年は無事に春茶に続いて冬茶も作ることができました。
この作り手の製茶場は非常に小規模で家族で切り盛りしているような規模です。そのため、茶摘みの時期は摘み取りを行う摘み子さんの応援が必要になります。
毎年同じ顔ぶれの熟練した摘み子さんたちが手際よく丁寧に摘み取っていきます。もちろん、全て手摘みです。摘み取りにも技術が必要です。熟練した摘み子さんたちの確保は決して楽ではありませんが、ここで手を抜くわけにはいきません。
摘み取った茶葉は大急ぎで近くの製茶場へ運ばれます。
この作り手は現在の流行に左右されることのない、少し古い作り方をしています。非常に勉強・研究熱心で時間を見つけては色々な製茶方法を試してみたり、色々なことにチャレンジされている方ですが、自分が楽をするのではなく、美味しいお茶をつくるために最良と思われる方法はこうした昔ながらの製茶方法になっているのだそうです。
しっかりと作られた溪頭高山茶は出来たばかりの今も美味しいものですが、時間をおいて熟成させた方がより深く美味しくなります。これはしっかりとした製茶技術を持って作られた高山茶だけです。
近年、標高の高さばかりが判断の基準となり、製茶技術の伴わない高山茶が多く流通しています。標高が高すぎる地域では環境が厳しすぎ十分な製茶を行うことができないケースや、最近になって開拓した高山地帯では技術の未熟な作り手も少なくありません。それでも標高の高さだけで消費者の人気が高くなり、高値がつくのも現状です。
鈴茶堂ではあえて茶樹、製茶技術、作られたお茶の品質にこだわります。
2013年4月20日に摘み取った茶葉から作られた春茶です。
しっかりと丁寧に作られたこのお茶は、少し時間をかけて落ち着かせた方が美味しく楽しめます。味わいに深みと丸さが備わり、そろそろ飲み頃を迎え始めました。
2013年10月30日摘み取りの冬茶です。
春茶と同様、しっかりと丁寧に作られたこのお茶は、少し時間をかけて落ち着かせた方が美味しく楽しめます。できれば半年から1年位は後熟成をしておきたいお茶ですが、新茶の状態でもお試しいただけるよう、今年は早い時期にご紹介することにしました。
冬茶独特の丸い味わいが楽しめます。
2012年の春茶です。しっかりと管理された環境で後熟成を行っています。
味わいに柔らかさと深みが増していて、清香系の溪頭高山茶の中では一番美味しくお楽しみいただけると思います。
伝統的な凍頂烏龍茶の製法で作った焙香高山茶です。醗酵も焙煎もしっかり行った高山茶です。驚くほどに甘く深みのある味わいと香りは、しっかりとした味わいの好きな方にお勧めです。
溪頭高山茶の中では次にご紹介する高山紅茶とあわせて当店スタッフの一番のお気に入りです。
通常は高山烏龍茶にする茶葉を使って作られた紅茶です。
台湾では日月潭をはじめとする有名な紅茶の産地をまわりましたが、最も美味しく感動した紅茶が紅茶の産地ではない、この溪頭高山紅茶でした。リンゴの香りを連想するような果香と香ばしさが合わさった素晴らしい香りです。深みのある甘味とその後ろに複雑な旨みと清涼感があります。
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