四姑娘山・双橋溝の台所
この地域に住むチベット族の方に親切にしていただき、彼らが日常的に食べる食事や飲んでいる蔵茶についても教えていただきました。
この建物は教えていただいた四姑娘山・双橋溝にある食堂です。一見しただけでは食堂とは思えないような建物で、見落としてしまいそうな小さな建物です。そしてこの背景の雄大な景色が素晴らしく、食事後はチベット族の方に山々の説明をしていただいたりと景色も十分に堪能することができました。
色々と教えていただいたチベット族の方に手招きされて厨房内の端にあるテーブルに落ち着きました。
食堂はこの付近で働くチベット族の方か漢族のツアー客が主な利用者のようです。ツアー客は別棟で中華料理を食べていて、この厨房内の客席はどうやら顔なじみのチベット族の方の指定席のようです。
厨房といっても部屋の真ん中に大きな窯がある部屋といった感じです。写真では分かりませんが、薪を燃やす煙が充満していて慣れるまで少し時間がかかります。
建物の中はかなり暗いのですが、天井に開いたこんな穴のおかげで厨房内は明るく太陽の光に照らされています。雨の日は大丈夫なのでしょうか・・・?
天井からは豚肉のベーコンと思われる枝肉が吊り下げられています。この厨房内の煙で燻されているようです。雲南省やこの付近(アバ・チベット族自治州)のチベット族の方たちは豚肉も食べるようです。
建物は質素ですが、綺麗に使い込まれています。
メニューはありません。その場にある食材と調理法を指定してオーダーするシステムです。
チベット族の方に色々と教えていただきながら、普段彼らが食べている食事とお茶を楽しむことができました。
少し長くなってしまったので、食事の内容やお茶については次のエントリでご紹介します。
沱茶は実は四川省重慶でも作られていたのをご存知ですか?(現在は四川省ではなく重慶直轄市)その品質はとても良く、雲南の下関よりも良いと言われてましたが、時代の流れで下関の味が好まれるようになり、一度その姿を消してしまいました。近年になって復活しましたが、現在は下関の雲南大葉種や福鼎大白茶種が使われています。
重慶「烏龍」沱茶となっているのは、烏龍種から作られているからです。今ではその姿を消してしまいましたが、昔は重慶に烏龍在来種がありました。その烏龍在来種から晒日緑茶を作り、現在もある沱茶と同様の作り方をしたのがこのお茶です。
40年の熟成を経た貴重な重慶烏龍沱茶です。今回、台湾の黒茶においては非常に高名な私たちの師から特別にいくつか譲っていただきました。名前を御紹介することはできませんが、台湾で黒茶の書籍が発行される際は必ずこの師に鑑定や監修を依頼するというほどの方です。
香港の有名な老茶商の乾倉での熟成を経て、香港返還直前に台湾へ移した貴重な重慶沱茶です。40年近い年月を経て熟成した重慶沱茶というだけでも非常に貴重ですが、烏龍沱茶は今後も恐らく流通することはありません。
また、珍しいというだけでなく、とても美味しいお茶です。ナツメのような甘さと旨みがあり、柔らかい烏龍茶の味わいがあります。
重慶烏龍沱茶を譲っていただいた台湾の師のご好意で、日本ではまず入手できないような倉熟成を経た老プーアル茶が到着しました。
近年作られているプーアル茶で現在流通しているものは未入倉と呼ばれる加工用の倉で保管されていないものが殆どです。おそらく熟成を行ったプーアル茶は全体流通量の10%もありません。プーアル茶ブームにより多くの人がプーアル茶を求めるようになった結果、プーアル茶自体の品薄と、今まで緑茶などしか飲まなかった人が倉熟成された本来の深みのある味わいを好むようになることもなく、中国でも殆どの人たちが好むのは熟成していない未入倉のプーアル茶です。これはプーアル茶に限らず青茶(烏龍茶)などにも同じことが起きていて、武夷岩茶や鳳凰単欉、鉄観音などもどんどん醗酵も火入れも浅く、緑茶のような加工が主流となってきています。
その本来の味わいが楽しめる倉熟成のプーアル茶をご紹介できることになりました。どのお茶も名品と呼ばれるものばかりです。
詳細な説明は是非各商品ページをご覧ください。
なかには数の確保が難しいものもあり、在庫数が僅かというものもございます。ご了承ください。
プーアル茶はおいしくない、臭いお茶と思っておられる方には特にお勧めしたい名品ばかりです。中には紅茶のような味わいのものもあります。
また、固形茶に慣れていない初心者の方にもお勧めです。新しい固形茶は崩す際に茶葉を傷つけてしまうと雑味が出てしまいますが、熟成された固形茶にはその心配はありません。
是非本物の熟成を経たプーアル茶で本来の美味しさを知ってください