素晴らしい香りと味わいを持つ武夷肉桂です。昨年はじめてご紹介したところ、あっという間に完売してしまいました。 作り手自身もその出来栄えに驚き「花香」とあえて命名している肉桂です。鮮葉の状態や製茶時の気温や天気、作り手の技術などの要因が合わさって出来る、まさに天からの授かりものです。このような特別なお茶は稀に生み出されることがありますが、狙ってつくれるお茶ではなく、このロットのみの特別なお茶です。毎年このレベルのお茶ができる訳ではありませんが、今年も1ロットのみ花香と命名することができる肉桂ができました。 武夷肉桂の最上級といえば牛欄坑(牛栏坑)で作られる牛欄坑肉桂が有名です。牛欄坑肉桂は素晴らしい香り、味わいの深さを持つお茶ですが、その一方で飲み手の身体に負荷がかかるような強さを持つお茶でもあります。この九龍巣花香肉桂はその香り、味わいは言うまでもなく素晴らしいものの、優しさの中に秘めたような柔らかい強さを持っています。身構えずに、心と身体の底から美味しいと楽しめる武夷肉桂です。 しっとりと細やかな艶が全体にあり、茶葉が光って見えます。焙煎の程度は中程度で、乾燥茶葉の状態で甘く深い花の香りを感じることができます。 2022年の春に製茶された岩茶です。高い技術を持つ作り手による機械を使わずに丁寧に製茶された「手工」のお茶です。お手元にあっても少しずつ後熟成していきます。時間の経過による味わいや香りの変化もぜひお楽しみください。 関連ブログ: |