2018年も金牡丹が入荷しました! 金牡丹は福建省农科院研究所(福建省農科院研究所)が铁观音(鉄観音)と黄旦を掛け合わせて作出した岩茶の品種です。非常に香り高く、味わいも良いことから評価の高い品種ではあるものの栽培量が極めて少なく、産地である武夷山はまだしも、中国でも金牡丹という品種を知らない人の方が圧倒的に多いといった希少な岩茶です。 岩茶はその茶樹が武夷山のどこで栽培されたかで区別されます。武夷山風景区内の標高の高い地域にある岩山の自然環境で育てられて収穫された茶葉は正岩茶と呼ばれ、標高の低い地域のものは半岩茶(現在は標高に関わらず自然保護地区内で栽培されたものは全て正岩茶としていることが殆どのようですが当店では昔と同様の区分けを行い、標高の低い地域の「正岩茶」は取り扱いません)、武夷山の麓、平地で栽培されたものは州茶とされ、全く異なる地域で作られたものは外山茶と呼ばれます。これは育った環境の違いがお茶の香りと味に大きく影響するためで、岩茶本来のミネラル感や旨み、香気といった岩韻は正岩茶以外にはありません。不思議なようですが同じ岩茶でも正岩茶と半岩茶、州茶では全く味も香りも異なります。 この金牡丹はその中でも青狮子岩(青獅子岩)という、正岩地区の中でも特別な場所で作られた岩茶です。正岩地区の中にも場所により味わいや香りの優劣があり、特にこの青獅子岩で作られる岩茶は最高の味わい、香り、岩韻を備えています。同じ品種の岩茶でも他の場所で作られた岩茶とは全く別物と言って良いほどの味わいと香りの深さがあります。産地でもまず青獅子岩の金牡丹に出会えることはありません。それほど貴重な岩茶です。 砕けが殆ど見られない見事なまでに美しい茶葉です。葉の形そのままといって良さそうなほどに完全な形を保っています。細かい艶が全体にあり思わず見とれてしまうほどです。乾燥茶葉の状態でほっこりした火と深みのある甘い香りがあります。 ティーポットで、中国式であれば茶壷や蓋碗で淹れてみてください。 煎持ちも非常に良く、上手く淹れれば10煎以上楽しむことができます。緑茶と違い、「宵越しのお茶」もできます。十分にお湯を切って涼しい場所で茶壷ごと保存すれば、翌日もその続きを楽しめます。次の日に再度お茶を淹れる際には熱湯で軽く1回洗茶してからお楽しみください。時間が経過しすぎて、室温が高すぎたなどの理由で茶葉が変質してしまった場合は飲用を中止してください。 十分に楽しんだ後は茶殻も鑑賞してみてください。中国茶では茶殻の形も楽しみます。 現地でも青獅子岩の金牡丹はまず出回りませんが、ぜひその美味しさと素晴らしさを楽しんでいただければと思い、可能な限りお値段を抑えてご提供させていただいています。 2018年の春に製茶された岩茶です。年月を経ていくことで旨み、甘味、香りの深さが増してくるお茶です。その変化もお楽しみいただければと思います。味わいの深さでは2017年の金牡丹がおすすめです。 関連ブログ: |