中国には老君眉という名前のお茶はいくつかありますが、これは福建省武夷山の岩茶の老君眉です。武夷山の中でも最も標高の高い地域、三仰峰の樹齢80年以上と思われる古樹から作られた老君眉です。高い技術を持つ作り手による、機械を使わずに丁寧に製茶された「手工」のお茶です。 日本ではあまり知られていませんが、岩茶の焙煎の程度は地域によって、買い付ける業者によって変わります。製茶した荒茶(毛茶)の状態から、それぞれの好みに合わせて試飲と焙煎を行っていきます。この老君眉は武夷山あたりの人たちの好む程度の中火(中焙煎)にあえて仕上げました。当店で取り扱いしている岩茶の中では強めの中火程度になっています。最終焙煎は2024年の10月に行われています。ようやく飲み頃を迎えはじめました。武夷岩茶らしく、文句なしに美味しい。そんな岩茶です。 甘いキャラメルの様な香りと、それに呼応するような柔らかい果汁のような甘味を持つ岩茶です。回甘、岩韻と呼ばれる余韻もしっかりあり、身体の中から花の香りと甘味、滋味が響くように戻ってきます。煎をすすめていくとさまざまな表情も見せてくれます。味わい、香りの奥行きが深いのは古樹ならではの底力といったところでしょうか。 懐かしく、沁み入るような、ずっと味わっていたくなるような素晴らしい岩茶に仕上がりました。言葉で説明することが野暮に思えてしまうほど、秀逸な老君眉です。なかなかここまでの老君眉には出会えません。 関連ブログ: ※ ネット上での転売目的のお求めはご遠慮ください。当店の方で該当すると判断した場合はご注文をキャンセルさせていただく場合もございますので、ご了承ください。(セミナーや店舗、サロンなどでの頒布、販売などは今まで通り問題ございません。) |