名称 |
手工岩茶 金交椅肉桂 |
産地 |
中国・福建省武夷山金交椅 |
種類 |
青茶・烏龍茶(半発酵茶) |
等級 |
特級 |
茶水の色 |
|
このお茶に適した茶器 |
茶壷・蓋碗・ティーポット |
標準的な湯温 |
100℃ |
武夷肉桂の最上級といえば牛欄坑(牛栏坑)で作られる牛欄坑肉桂が有名です。牛欄坑という場所は谷底のような地形になっています。その牛欄坑の入り口、风雨亭から見て左側の岩山の上にある地域が金交椅と呼ばれています。牛欄坑の横にあるため、牛背とも呼ばれています。そのため、金交椅肉桂は牛背肉と呼ばれたり、場所の名前をとって金肉と言われます。また、多くの金交椅肉桂は牛欄坑肉桂として販売されている場合も多いようです。
ほぼ牛欄坑とも言って良い場所にある金交椅の肉桂は、牛欄坑肉桂と同様に素晴らしい香り、味わいの深さを持っています。言葉に表すのが野暮というほどに美味しい岩茶ですが、牛欄坑肉桂とはやはり違います。
谷底にある牛欄坑に比べ、崖上にある金交椅は、その分、日照時間が長くなります。また、その分風通しもよく、湿度が溜まりにくい場所でもあります。そうした気候の違いが金交椅肉桂の味わい、香りを作り出しています。牛欄坑のニュアンスを持ちつつも、牛欄坑のように飲み手の身体に負荷がかかるような強さはなく、優しさの中に秘めたような柔らかい強さを持っています。それでもよくある「武夷肉桂」とは違う底力のあるような味わい、香りは、さすが牛欄坑地域の岩茶といったところでしょうか。
しっとりと細やかな艶が全体にあり、茶葉が光って見えます。焙煎の程度は中程度で、乾燥茶葉の状態で甘く深い花の香りを感じることができます。
とても美味しい岩茶ですので是非中国式で淹れることをおすすめします。岩茶用に良く鍛えた茶壷をお持ちの場合はそれで、あるいは蓋碗で淹れてみてください。
2023年の春に製茶された岩茶です。高い技術を持つ作り手による機械を使わずに丁寧に製茶された「手工」のお茶です。お手元にあっても少しずつ後熟成していきます。時間の経過による味わいや香りの変化もぜひお楽しみください。
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