正岩大紅袍 2020

10104.10

名称 正岩大紅袍
産地 中国・福建省武夷山
種類 青茶・烏龍茶(半発酵茶)
等級 特級
茶水の色 茶水の色:オレンジ色
このお茶に適した茶器 ティーポット・茶壷・蓋碗
標準的な湯温 100℃

先日の出張で武夷山に立ち寄った際、作り手さんに地元の人が普段楽しむ武夷岩茶を出していただきました。

昔から武夷岩茶に親しんでいる方は最近の岩茶の焙煎の程度が変わってきていると認識されていると思います。もちろん岩茶に限らず、お茶は時代と共に少しずつその作り方は変化していくものです。もともと岩茶は中国でも限られた地域の人々が楽しむお茶でしたが、近年は他の地域でも広く楽しまれるようになり、親しみやすいよう、焙煎の程度が軽くなってきました。また、焙煎が強いと品種の違いが分かりにくく、製茶技術の向上もあり、より様々な味わいや香りを楽しみやすいよう仕上げることができるようになってきたという背景もあります。
昔から武夷山のあたりに生まれ育ってきた人たちは今も焙煎の強い岩茶を好みます。日本にもかつてはよく輸入されていた強焙煎の岩茶です。ただし、地元の人曰く、この強焙煎の岩茶はすぐに飲むものではないと言います。少なくとも3年は寝かせて、火の強さが収まり、柔らかく楽しめるようになってから飲むのだそうです。(当時、店主は入手してすぐに飲んでいました・・・)

Instagramでご紹介していた大紅袍とは別になりました。譲ってもらうことが決まり、上記の投稿をした後に作り手さんの弟さん(こちらも作り手さんです)が顔を出し、もっと良いのがあると言い始め、そこから更に試飲が始まりました。結局、作り手さんご兄弟が話し合った結果、おすすめされたロットを譲っていただきました。

2020年の春に製茶、4回焙煎を行っています。武夷山の作り手さんのもとで5年間ゆっくりと熟成されています。岩名はありませんが、正岩地域の茶樹から摘み取られた鮮葉を使用しています。
武夷山の水で試飲した際には綺麗な花香が楽しめました。日本の水(東京の水道水を浄水したもの)では水蜜桃のような香りが出てきました。水質、茶器や温度、最後まで高温を保ったまま淹れているかどうかといった淹れ方で表れる表情が変わるお茶です。深みのある清らかな甘味とずっしりしたミネラル感、酸味のバランスの良い美味しいお茶です。強焙煎による火の強さがしっかり感じられるものの、柔らかさ、優しさが感じられます。時間の経過による熟成によって、強さに柔らかさが加わったお茶です。武夷山の人たちが言う「強焙煎のお茶はすぐに飲むものではない」という言葉を実感させてくれます。
煎持ちも良く、1日ずっと楽しめるお茶です。蓋碗や茶壺で丁寧に淹れて楽しんでもよし、マグカップにひとつまみの茶葉を入れて湯を継ぎ足しながら楽しんでもよし、ヤカンで煮出してグビグビと楽しんでもよし(作り手さんが製茶時に飲むやり方です。)好きなように美味しく楽しめる岩茶です。上質な岩茶も美味しいお茶ですが、気張らず楽しめる岩茶もまた美味しいお茶です。

関連ブログ:
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流香澗と大紅袍母樹
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武夷山 茶農家さん訪問
シーズン前の武夷岩茶製茶場
武夷山 最後の茶摘み

注文番号 タイトル 販売価格(税別)
在庫状態 数量 単位  
o10104.20-30 30gパック ¥4,900

( 税込¥5,292 )


在庫有り
010104.20-50 50gパック ¥7,300

( 税込¥7,884 )


在庫有り