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祁門 茶山公園

2012/12/7

祁門 茶山公園

茶山公園は祁門の街中にあります。

中には特に何がある訳でもないのですが
祁門の茶畑と製茶の様子を写したレリーフなどがあります。

祁門 茶山公園

ここに植えられている茶樹品種は祁門槠叶种(祁門櫧葉種)と呼ばれる祁門本来の品種です。1982年に安徽省の優良茶樹品種に、1984年には国家優良茶樹品種に認定されました。
この品種からは紅茶はもちろん、緑茶も作られ、現在は祁門の地以外にも浙江省、広東省、雲南省、福建省などを始めとする全国に移植されているそうです。
海外ではグルジア、ロシア、インド、日本、ベトナム、パキスタン、スリランカ、東アフリカ諸国でも栽培されているそうですが、日本ではどこで栽培されているのでしょうか?気になります。

祁門 茶山公園

実は祁門紅茶には茶樹品種の指定はありません。
実際には様々な品種で祁門は作られています。雲南大葉種で作られている祁門も実際には多く流通していますし、複数の茶樹品種をブレンドしていることも良くあります。おそらく流通している殆どの祁門は祁門櫧葉種以外で作られているのではないかと思います。
実際に目にする祁門の茶畑の茶樹品種は場所によってバラバラです。
(鈴茶堂の祁門紅茶は祁門櫧葉種です)

折角なので祁門紅茶には祁門櫧葉種を使って欲しいと思うところなのですが、栽培や製茶のしやすさや味、香りなどでそれぞれ選択が違うのでしょう。こういった違いもそれぞれの個性となって現れてくるんですね。


特級 祁門
特級 祁門

鈴茶堂の祁門は祁門櫧葉種を使って作られています。
昔ながらの手作業の多い方法で今も製茶を行なっています。祁門は祁門香と呼ばれる蘭の花の香りとリンゴなどの果物の香りがあります。
この祁門香をスモーキー(焙煎香)と例えられることがありますが、それは本当の祁門香ではありません。本来の祁門はスモーキーではあってはならないのですが、焙煎香のない祁門を作るのは難しく、流通する多くの祁門がスモーキーな製品ばかりの中、この祁門は純粋な祁門香をお楽しみいただけます。

鳳凰単欉 芝蘭香
鳳凰単欉 芝蘭香

芝蘭香は宋代から続く名叢の1つとされ、鳳凰単叢十大花蜜香型にも挙げられる鳳凰単欉です。
本来、芝蘭香は柏槇(ビャクシン)と蘭の香りを持つとされていますが、近年流通する殆どの芝蘭香にはこの柏槇の香りを感じることができなくなってしまっていました。
柏槇とはヒノキ科の針葉樹の1種で中国にあるものは日本のヒノキとは異なるそうですが、清涼感のある香りを持ちます。この芝蘭香はその柏槇香を感じていただける本来の香りを持った鳳凰単欉です。

おかげさまで1周年を迎えます & 発送業務お休みのお知らせ

2012/12/3

鈴茶堂

12月13日で鈴茶堂Webショップはおかげさまで1周年を迎えます。

入門向けのお茶ではなく本当に美味しく楽しめるお茶を届けたいという思いではじめた鈴茶堂のWebショップですので、他の店舗さんに比べるとやはりマニアックなラインナップになっています。
それにも関わらず、また、宣伝もしていないような小さなショップですが、みなさまの口コミなどで、私たちが予想していた以上に沢山の方々にご利用していただきました。
多くのみなさまのご愛顧をいただき本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
どうもありがとうございました。

鈴茶堂

1周年を迎えることで、お世話になっているみなさまにお礼の気持ちをと思い、12月3日から1月15日までにご注文いただいた方には心ばかりではありますが、珍しく入手が難しいお茶や数量が少なくショップに出ていないお茶などのセットをプレゼントさせていただきます。

期間中のご注文毎に1セットずつプレゼントさせていただきます。
お茶の組み合わせはどうぞお任せください。また、数量限定のため内容の変更、早期終了などもございます。
どうぞご了承ください。

鈴茶堂

この1年も茶縁に導かれて多くの素晴らしい出会いもありました。
2年目も本当に美味しいお茶をみなさまにお届けできるように
スタッフ一同、頑張っていきたいと思います。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


12月23日より台湾・中国出張のため発送業務をお休みさせていただきます。
また、年末年始にあたりますため、発送業務の再開は翌年1月4日となります。

度々の出張で発送業務をお休みさせていただき、みなさまにはご不便、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

12月21日14時までのクレジットカード・代金引換によるお支払い方法をお選びいただいたご注文は翌日22日に発送させていただきます。銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は、12月21日中に入金確認ができたご注文を翌日22日に発送させていただきます。それ以降のご注文は翌年1月4日以降の発送となります。

とはいえ、年末の発送業務停止は私たちも大変申し訳なく思っております。

発送業務をお休みさせていただいている間のご注文で、ご希望される方には12月30日にも発送させていただきます。
ご注文の際の備考欄に「12月30日発送希望」とお書き添えください。

年末発送のご希望が多い場合は12月30日の発送が難しい場合もございます。その場合、翌日の31日以降になるべく早く対応させていただきますがメールにてご相談させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。
ネット接続環境が不安定な場所へも行くことを予定しておりますため、ご返信などに最長で3日程度のお時間をいただくことも予想されます。

大変ご不便をおかけしますが、どうぞご了承いただけますようお願いいたします。

祁門紅茶場

2012/12/2

祁門紅茶場

黄山市から向かったのは祁門紅茶の生産地、祁門です。
やはり中国は広く、黄山市から祁門までは車で2時間近くかかります。
のどかな田園風景からはじまり、段々と山深くなったころ、山里のような集落に祁門紅茶の故郷があります。

まずは昔ながらの作り方を行なっている祁門紅茶場から見学です。
鈴茶堂の祁門を作っている紅茶場も後から地図を確認するとその近くにありました。そちらも昔ながらの作り方という点では似たり寄ったりのレベルです。今回は講習の一環での訪問でしたので私たちがお世話になっている祁門紅茶場へのご挨拶はできませんでしたが、こちらはまた改めて訪問させていただこうと思っています。

祁門紅茶場

審評室で評茶を見せてくださった大ベテランの評作り手さんです。
この方がこの紅茶場の品質を守っているとか。
祁門紅茶に限らず、昔ながらの伝統的な作り方をしている茶業さんには大抵こういった品質の見張り番がいます。こうした方々が常に目を光らせているから美味しいお茶が作られるんですね。

祁門紅茶場

こちらは揉捻機です。この機械を使って茶葉を揉捻していきます。大小合わせて10機位並んでいました。
こちらの紅茶場はそれなりに大きい規模の工場のようです。
まだ夏の暑い盛りでしたが、既に生産は終了しています。

祁門紅茶場

この大きなプールのようなものは萎凋槽です。ここに茶葉を入れて発酵を行います。
萎凋槽の終端部分にはボイラーと大きな送風機があり、そこから熱風を送り込んで発酵を促進させていきます。

祁門紅茶場

人の手で茶葉を大きさ別に篩い分けを行なっています。特別に実演してみせてくださいました。
竹のザルの目の大きさに合わせて茶葉の大きさを分別しています。この作業が出来る職人さんは非常に少なく、後継者不足が深刻な問題となっているそうです。職人の後継者不足は日本と同じです。

工場は祁門の香りがずっと漂っていて、とても良い香りがしていました。


特級 祁門
特級 祁門

鈴茶堂の祁門もこの紅茶場近くで作られています。
もっと小規模の小さな紅茶場ですが、こちらも昔ながらの手作業の多い方法で今も製茶を行なっています。
祁門は祁門香と呼ばれる蘭の花の香りとリンゴなどの果物の香りがあります。
この祁門香をスモーキー(焙煎香)と例えられることがありますが、それは本当の祁門香ではありません。本来の祁門はスモーキーではあってはならないのですが、焙煎香のない祁門を作るのは難しく、流通する多くの祁門がスモーキーな製品ばかりの中、この祁門は純粋な祁門香をお楽しみいただけます。

四川高山紅茶
四川高山紅茶

同じく人気の高い紅茶が四川高山紅茶です。
甘いキャラメルのような香りと味は他の紅茶にはなかなか見られない特徴です。
四川省・蒙頂山の標高1200m以上という高山地帯で栽培された茶葉を使用して丁寧に作られています。とても小規模ですが、真面目な茶業さんがとても丁寧に製茶を行なって作る上質で希少な紅茶です。

長江と黄山の茶畑

2012/11/27

長江

安徽農業大学での講習、試験が終わった後は、バスで同じ安徽省内にある黄山へ移動です。
同じ省内といっても広い中国のこと、安徽農業大学のある合肥から黄山へはバスで5時間以上かかりました。

途中、中国茶を学ぶものには馴染み深い長江(揚子江)を渡りました。
この長江流域で作られるお茶の量は中国全体のお茶生産量の70%近くを占めます。また、中国茶を産地で区分けする茶区も、この長江がその境界線の1つとなっている位にお茶の生産に関係の深い川になっています。写真の通り、とても川幅が広く、まるでちょっとした海の入江の一部のようです。川とは思えないほどに大きな貨物船が行き来している様子も見られます。

茶畑

合肥周辺ではあまりお茶の生産はしていませんが、黄山へ向かって数時間もすると段々と茶畑が増えてきます。
このあたりは有名な黄山毛峰という緑茶の産地で、そのせいか潅木型の背の低い茶樹が殆どです。
平地に茶畑があることは滅多に無く、殆どが山深い場所の急な斜面に作られています。中国茶は本当に傾斜のきつい場所で作られることが多いですね。

黄山

山深い場所を通っているからなのか、お茶の産地だけあって霧が出やすいのか、段々と今にも雨が振りそうな曇り空になってきたのですが、一瞬雲の切れ目ができて黄山の姿を少しだけ見ることができました。
写真ではかなり小さくなってしまっていますが、実際はとても美しい幻想的な山の姿でした。

茶畑

段々と霧が深くなり、山の姿も見えなくなってきました。近くにある黄山毛峰の茶畑だけが、かろうじて見えるような状態です。どんどん山深い場所へ入ってきているようです。斜面に茶畑があるのは変わりませんが、霧の深さは段違いに深くなってきています。このあたりで採れる茶葉の方が良いお茶になりそうな気候です。きっと高級茶が生産される場所なんでしょうね。

茶畑に囲まれた風景を眺めながら半日以上かけて黄山市へ到着です。


特級 妃子笑
特級 妃子笑

正山小種の最高級、金駿眉や銀駿眉に続くものとして作られている紅茶です。
武夷山桐木村の標高1000m以上の場所の茶樹を、立夏の前に一芯二葉で摘み取り、製茶したものです。そのため、一般的な正山小種よりも細く繊細な茶葉に仕上がっているのが特徴です。
妃子笑の中にも色々等級があります。今回鈴茶堂が入手したものは中でも最上級の特級 妃子笑になります。リンゴのような甘い果香が非常に強く、驚くほどに深みのある旨みと甘さを持つ上質な紅茶に仕上がっています。

雲南白茶 月光美人 2008
雲南白茶 月光美人 2008

雲南省で作られる白茶の月光美人です。
この雲南白茶は樹齢100年を越す無農薬栽培の老茶樹から一芽一葉で丁寧に摘み取り、製茶されています。太陽の光ではなく、静かな月の光を浴びて緩やかに微発酵、乾燥の工程を経て作られます。
この白茶は2008年に作られています。白茶はプーアル茶などと同様に時間が経過した方が柔らかく甘みが増し、美味しくなっていきます。この2008年の月光美人も大分落ち着きが出て美味しくなってきました。

白茶は去熱を取るため夏向きのお茶とされていますが、決して必要以上の熱を取ってしまうようなことはありません。むしろ白茶の持つ強力な抗酸化作用や美肌効果で乾燥が激しいこれからの季節にもお勧めです。
餅茶の形状をしていますので長く保存しやすくなっています。1枚は平均して357gですので120回近くお楽しみいただけます。

安徽農業大学

2012/11/19

安徽農業大学

先日の台湾出張では発送業務をお休みさせていただき、みなさまにはご不便、ご迷惑をおかけしました。
台湾では現地友人たちやお茶の作り手さんたちに大変歓迎していただき、普通では入手できないようなお茶を譲っていただいたり、冬茶の見通しを相談させていただいたりと、とても充実した訪問をすることができました。
新たに迎えるお茶や茶器は順次届く予定です。届き次第ご紹介させていただきます。
旅の様子も改めてご紹介させていただきます。

ご紹介が遅くなってしまった8月から9月にかけての中国訪問ですが、最初はWebと仕入れを担当させていただいている私の高級評茶員養成・受験講座の受講から始まりました。
以前から各地の茶業さん、茶農家さん、作り手さんたちから色々と教わってきてはいたものの、一度きちんと体系的に学びたいと思い始めて評茶員を受験していました。評茶員というのは簡単に言ってしまえばお茶のソムリエ、評価者のようなもので、中国では主にお茶工場などの品質評価やお茶屋さんが取得する資格です。最近は日本語での受講、受験も可能となっています。
普通にお茶を楽しむ分には必要ない資格ですが、何故このようなお茶になるのかといったことも分かるようになり、私にとっては今までの復習のようだったり、バラバラになっていた知識がそれぞれ結びつくような答え合わせのようだったり、目からウロコが落ちるような新しい知識との出会いだったりと、とても刺激的で楽しい学習経験となっています。
折角なので納得するまでやってみようと思い、日本中国茶協会が主催する上級資格の講座に参加するため、安徽省の合肥にある安徽農業大学の茶葉学部へ行ってきました。

安徽農業大学

安徽省は中国でも有数のお茶の産地です。
お茶に関する教育機関としては浙江省か安徽省の安徽農業大学かという程の名門とされています。
こちらはその受講した大学内の茶葉学部の建物です。さすが、しっかり茶葉楼と書かれています。

安徽農業大学

朝8時半から夜9〜10時までの長時間の授業でした。
評茶を繰り返し、座学もみっちり、ホテルに戻ってからは最終日に行われる試験に向けて復習と、とにかく寝る時間もあまりないような体力的にもかなり辛い5日間でしたが、かなり本格的な内容で、普通は授業を受けることができないような素晴らしい先生方の授業を受講でき、参加して良かったと今も思っています。
おかげで茶業さんや作り手さんたちとの会話も今までよりももっと深い話までできるようになり、先日訪問した台湾では「そこまで分かっているのなら・・・」と秘蔵のお茶まで出していただいたり、確実に世界が広がってきたようです。
お茶の世界は奥が深すぎて、まだまだ勉強していかなくてはならないことも沢山あるので、今後も継続して勉強は続けていきます。

受講期間中はとにかく授業漬けだったため、みなさまにお見せできるような写真もあまりないのですが、安徽省の美味しい食事をいただくことができたり、初めて訪れる合肥の街並みを少しですが楽しむことができました。

安徽農業大学

大学内はとても広く、日本ではあまり考えられないのですが学生の寮や退職した教職員の方の住宅なども敷地内にあります。写真はその学生寮の1つです。スーパーやちょっとした商店もあったりと、まるで1つの町になっています。
緑が豊かなとても綺麗な場所で、今度は受講という時間が限られた状態ではなく訪れてみたいと思うような場所でした。
出会った先生方をはじめ、学生のみなさんもとても親切にしていただき、本当に感謝しています。
安徽省のここに限ったことではありませんが、街のみなさんもとても親切で、夜、息抜きに街中を散歩していても中国語が怪しい私に色々と世話してくださったり、感謝という言葉が離れない素敵な経験をたくさんさせていただきました。

#おかげさまで高級評茶員試験に合格しました。


正岩茶 悦明香
正岩茶 悦明香

今年は武夷岩茶の当たり年と言われています。
とても出来の良い岩茶が多い中でも特に光っているのがこの悦明香です。
南国の果物を連想させるフレッシュな香りと火の香ばしさが合わさり、非常に素晴らしい香りを持っています。またこの悦明香の特徴とも言える深みのある甘さは正岩茶の持つミネラル感と合わさり、非常に複雑で奥深い味に仕上がっています。
鈴茶堂が取引させていただいている岩茶研究所もお勧めという岩茶です。

正岩茶 老枞水仙(老欉水仙)
正岩茶 老枞水仙(老欉水仙)

武夷山の正岩地区にある樹齢80年ほどの水仙の茶樹から摘み取った茶葉で作られた老枞水仙(老欉水仙)です。
この老枞水仙(老欉水仙)は水仙種の持つ美味しさと老枞(古樹)だけが持ち得る旨味、正岩地区で採れる茶樹だけが持つミネラル感を揃えた非常に上質な岩茶です。熟練した製茶技術の高い製作り手によるもので、火が強くなりがちな水仙種には珍しいほどのバランスの良さを持っています。
水仙は火が強い、焙煎の強いお茶と思っている方にこそ味わっていただきたいと思います。決して焙煎が弱いという訳ではありませんが、数ヶ月かけてじっくりと丁寧に火を入れて作り上げた製作り手の技術の違いを感じていただけると思います。

発送業務お休みのお知らせ

2012/10/29

台湾 淡水

誠に勝手ながら、11月4日から10日までの1週間
台湾出張のため発送業務をお休みさせていただきます。

11月3日14時までのクレジットカード・代金引換によるお支払い方法を
お選びいただいたご注文は当日3日に発送させていただきます。
銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は
11月2日中に入金確認ができたご注文を11月3日に発送させていただきます。
それ以降のご注文は11月11日以降の発送となります。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、
ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、
ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどに
いつもより少しお時間をいただく場合がございます。
ネット接続環境が不明な場所へも行くことを予定しておりますため、
ご返信などに最長で3日程度のお時間をいただくことも予想されます。

ご不便をおかけしますが、どうぞご了承いただけますよう
お願いいたします。

台湾

中国出張のご報告もまだの状態で恐縮ですが、秋~冬茶の状態を確認するため
また現地スタッフとの打ち合わせや調整などを行うため
台中を中心に行ってまいります。

大陸の青茶の本領は春茶にあると言われるように
台湾茶の本領は冬茶にあると言われます。
1週間ほどのお休みをいただきますが
沢山の美味しいお茶と出会えるように走り回ってきたいと思っています。

台湾茶 お取扱い開始しました

2012/10/11

台湾

台湾茶のお取扱いを開始しました。

中国茶を好きになったきっかけが台湾のお茶という方は結構多いと思います。
私たちもその例に漏れず、最初に好きになった中国茶は台湾のお茶でした。

台湾のお茶に限らずですが、お茶にも流行があります。

当時はそれほど盛んではなかった高山茶も、今はどんどん新しい茶畑が開発され
以前とは比べものにならない程に標高の高い地域でも作られるようになりました。
高山茶の流行や主に緑茶を楽しんでいた大陸の人々が台湾のお茶も買い求めるようになり
お茶の火入れはどんどん浅く、発酵も浅い、緑茶に近いものが多く作られるようになってきました。

時代による嗜好の変化はお茶にもあります。
そのような変化も必要なことで、当然のことなのですが
一方で本来の美味しさから外れてきてしまったり
製茶技術が伴わないのに標高の高い地域で作られているだけで高値で取引されているようなお茶も
気が付くと随分増えてきました。

鈴茶堂が台湾茶を取り扱うにあたって思っていることは
伝統的な美味しさを持つものは、その本来のお茶らしさ、美味しさををお伝えできるものを
新しく生み出された銘茶は、その作り手の情熱が伝わるような美味しさを持つものを
根拠となる確かな技術を持って生み出された銘茶であるものだけをお伝えしようということです。

この機会に台湾茶のおいしさを再認識していただければ嬉しく思います。


20101.1
凍頂烏龍茶 雀舌

台湾歴代の総統や国内外の政財界をはじめとする著名人が求めにこの作り手を訪れるという
通常ではなかなか入手できない銘茶です。
指定された茶畑の一部のみで育つ茶葉のみを使用し、更に収穫された鮮葉を厳選して作られています。

今現在でも十分に美味しく楽しめるのですが
この雀舌は適切に高温多湿を避けて保存すれば何年も愉しむことができます。
年月を経ていくほどに柔らかく更に深みのある味わいに変化します。

20101.2
凍頂烏龍茶 2012年春茶

雀舌と同じ作り手による凍頂烏龍茶です。

香りや味わいはもちろん、楽しんだ後の茶殻を確認しても、その製茶技術が高いことが分かります。
伝統的な龍眼の炭を使用した焙煎はこちらのお茶にも行われています。
台湾のお茶は成分が強く、飲み続けるには胃に負担がかかりすぎてしまうものが多いのですが
この作り手のお茶は適度な発酵と焙煎を行うため、そのようなことはありません。

日常的に楽しむのに最適な凍頂烏龍茶です。

20103.1
杉林溪烏龍紅茶

杉林溪は凍頂茶区の奥、標高を更に上げた高山地帯にあります。
高山茶が有名な地域ですが、紅茶も作られています。

この地域では高い技術を持つことで有名な作り手が自ら開発した紅茶がこの杉林溪烏龍紅茶です。

一般的に連想するような紅茶のイメージとは少し異なり
東方美人を連想させるような独特の果実香のある、限りなく青茶に近い紅茶です。
紅茶と青茶の良い所を合わせたような、とてもまろやかで優しいお茶に仕上がっています。

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

2012/10/8

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

中国大陸のお茶が多い鈴茶堂ですが、実は台湾茶とのお付き合いは四半世紀以上になります。
鈴茶堂の代表が長年、台湾を往復していたこともあり
今回の茶業さん訪問は現地の友人たちが大勢集まっての同窓会のようでした。

私たちが訪問したのは凍頂烏龍茶で有名な南投県鹿谷郷とその先の杉林溪です。
台中から車で1時間半ほどの山の中、標高800m程の場所に鹿谷郷があります。
更に山を登って行ったところが杉林溪で、こちらの標高は更に高く1500~1800mの高山地帯です。

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

この日は茶畑によって秋茶の茶摘みが行われていました。
山の斜面や標高によって茶摘みのタイミングを計っています。

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

摘み取った茶葉はこのようにトラックに積み込み、大急ぎで麓の製茶所まで運ばれます。
このタイミングを逃すと美味しいお茶が作れません。
茶摘みの時期のこの地域は茶葉を摘んだトラックが何においても最優先です。
道路工事の車も警察車両も茶葉を摘んだトラックには道を譲ります。

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

この茶葉の量を33人の摘み子さんで摘み取ります。
時間は90分。茶葉の量は60斤(36キロ)です。
もちろん手摘みですから、熟練した技術が必要な大変な作業です。

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

私たちがご紹介する予定の凍頂烏龍茶は最近主流になりつつある焙煎の浅いタイプのものではなく、ある程度きちんと焙煎をしている伝統的な製法のものです。
長年お世話になっている鹿谷のこの茶業さんは伝統的な製法を今も頑なに守り、龍眼の炭で焙煎した伝統的な凍頂烏龍茶を作り続けています。

台湾の凍頂で製茶が始まったのは19世紀中頃。
鹿谷郷初郷村出身の林鳳池という学生が科挙の試験を受験するために大陸に渡り、帰郷の際に武夷山から茶樹を持ち帰ったのが起源とされています。
この学生のスポンサーとなっていたのが、この作り手さんのご先祖で、スポンサーとなったお礼に凍頂の持ち帰った茶樹と製茶技術を譲り受けたそうです。
台湾でも知る人ぞ知る茶業さんで、一般的な知名度はありませんが、歴代の台湾総統が訪問するような伝説的な茶業さんです。

私たちの訪問時には3代目当主が出迎えていただき、お茶や茶器の話、ご家族の話まで、楽しく充実した訪問をさせていただきました。
取り置いていた今年の春茶を分けていただき、その美味しさに変わりがないことを再確認させていただき、後にしました。

杉林溪の作り手さんは優秀な製茶技術を持つことで地元ではとても有名な方です。
こちらは冬茶から本格的に扱わせていただく予定ですが、今回は特別に美味しい紅茶も分けていただきました。
紅茶といっても普通に思い描く紅茶とは違い、東方美人のような深みのある複雑な旨味と果実のような甘さを持つ、青茶と紅茶の中間のような味わいです。

台湾のお茶は近日中にご紹介させていただく予定です。


I05
プーアル茶盆

品切れが続いていたプーアル茶盆ですが再入荷いたしました!

プーアル茶や蔵茶などの固形茶を崩すときに使用する茶盆です。
1つ持っていると非常に便利で、散茶を小分けする際にもお使いいただけます。

K-16
マルチティーサーバー K-16

こちらもご好評いただき品切れが続いていたマルチティーサーバーですが、再入荷いたしました!

鈴茶堂のお茶をお楽しみいただけるBar Argyllさんで実際に使用しているものと同じになります。
1〜3人でお使いいただけるサイズです。

K-16
マルチティーサーバー K-16

大き目サイズのマルチティーサーバーは現在ご予約承り中です。
入荷予定は10月下旬以降となっております。

どちらも品質、耐久性、使い勝手共にご好評をいただいております。
ご自宅だけでなく、オフィスにも、とても便利なティーサーバーです。
茶葉を潰さずに煎を重ねていくことができますので、何煎も楽しむことができる中国茶はもちろん、日本茶やハーブティーなど、お茶の種類を問わずにお使いいただけます。

Rum Festa 2012 SHINJUKU レポート

2012/9/26

Rum Festa 2012 SHINJUKU

先日お知らせさせていただいた Rum Festa 2012 SHINJUKU が9月23日に開催されました。
鈴茶堂も見学にお伺いさせていただきました。

Rum Festa 2012 SHINJUKU

あいにくの雨でしたが、会場には沢山の方がいらっしゃっていました。
ライブ演奏やDJプレイなどもあって大盛り上がり。
陽気で楽しいイベントでした。

Rum Festa 2012 SHINJUKU

ラムフェスタですので、試飲用のラムが沢山並んでいます。
これだけ並んでいると壮観ですね。

Rum Festa 2012 SHINJUKU

鈴茶堂の正山小種紅茶を使ったカクテルはこのような感じでご提供させていただいておりました。
Pere Labatというフレンチ・クレオール・ラムと正山小種紅茶を使ったカクテルです。
爽やかな味わいで女性を中心に人気が高かったようです。

主催されていたジャパンインポートシステム様、鈴茶堂の紅茶を使ったカクテルを選んでくださったBAR Argyllさま、ありがとうございました!

ラムフェスタ終了後もBAR Argyllさんでティーカクテルがお楽しみいただけます。
是非正山小種紅茶に限らず、色々な組み合わせで楽しんでみてください!

Rum Festa 2012 SHINJUKU

2012/9/19

今回の台湾・中国出張では長期間に渡って発送業務をお休みさせていただき、みなさまにはご不便、ご迷惑をおかけしました。
それぞれの土地で出会った方々から本当に親切にしていただき、沢山の新しい出会いもあり、とても充実した出張となりました。
新たに迎えるお茶たちは現在通関手続中です。通関終了次第、ご紹介させていただきます。
また、旅の様子などもブログでご紹介させていただきます。

Rum Festa 2012

9月23日(日)に開催されるラムフェスタ2012 新宿で鈴茶堂の正山小種紅茶を使ったカクテルが登場することが決まりました!

ラムフェスタとは、カリブ海に浮かぶマルティニーク島やグアダループ島、マリーガラント島などフランス海外県の島々で作られる「フレンチ・クレオール・ラム」に特化した、株式会社ジャパンインポートシステムが主催するラム酒の祭典です。2011年からはフランス本土の生産者も加わり、「ラムフェスタ・プラス」として規模を拡大したイベントです。

株式会社ジャパンインポートシステム様サイトより引用

新宿の開催では、鈴茶堂のお茶を提供してくださっているBAR ArgyllさんのブースでPere Labatというフレンチ・クレオール・ラムと正山小種紅茶を使ったカクテルが提供される予定です。
少し試飲させていただきましたが、爽やかでとても美味しいカクテルです。

BAR Argyllさん以外にも新宿地区の多くのバーのカクテル・ブースが予定されています。マルティニーク現地フードなども用意されているそうです。
ご興味のある方は是非遊びに行ってみてくださいませ!

ラムフェスタ2012 新宿

Bar Argyll

正山小種紅茶に限らず、渋みが殆ど無い中国紅茶と洋酒との相性はとても良く、私自身も良く作って楽しんでいます。
鈴茶堂の祁門紅茶や四川高山紅茶はスモーキーさがない正統派の中国紅茶なので、お酒との相性がとても良く、ラムをはじめとしたお酒と合わせるととても爽やかで美味しいカクテルになります。

ラムフェスタ終了後もBAR Argyllさんでお楽しみいただけます。
是非色々な組み合わせで楽しんでみてください!